ひつじ書房, HITUZI SYOBO publishing company

ひつじ書房, HITUZI SYOBO publishing company 1990年に創立した日本語学・言語学の学術出版社。言語学を中心にことばを巡って、文学研究、メディア研究、文化人類学、社会学などの分野でも出版しています。

学術出版とはオープンであることだけでなく、重要なのは、出版を通した共有への推しである。

数人でやっている小さな学術出版社です。言語学、日本語学、国語教育、日本語教育、英語教育、日本文学、民俗学、文化人類学の研究書を出版しています。これらのジャンルの大学での教科書も出版しています。
7月から、日本文学協会の『日本文学』の発売元になります。

『人間失格』の「のです」をどう翻訳するか日独語対照文学研究宮内伸子著定価3600円+税 四六判上製カバー装 370頁装丁 三好誠(ジャンボスペシャル)ISBN978-4-8234-1284-4ひつじ書房How to Translate “n...
16/12/2025

『人間失格』の「のです」をどう翻訳するか
日独語対照文学研究

宮内伸子著

定価3600円+税 四六判上製カバー装 370頁

装丁 三好誠(ジャンボスペシャル)

ISBN978-4-8234-1284-4

ひつじ書房

How to Translate “no desu” in “No Longer Human”, a Novel by Osamu Dazai: A Contrastive Study of Literary Expressions in Japanese and German
Miyauchi Nobuko

【内容】
太宰治『人間失格』の全1176文のうち227文が「のです」ないしは「のでした」で終わっている。「のです」は日本語にとって自然で不可欠な表現だが、外国語には訳しにくい。これらはどう翻訳されるのか、それは正しく受け取られているのか。他にも吉本ばななや川端康成、宮部みゆき、三島由紀夫らの作品に加え、俳句の「日本語らしい」表現に注目し、ドイツ語への翻訳の方法を見ることで日本語文学の魅力を再発見する。

【目次】
まえがき

第1章 吉本ばなな『キッチン』
「してしまう」「気をつかう」に見る自然の成り行きと空気
1. 作品のニュアンス
2. 「してしまう」、「気をつかう」をどう翻訳するか
2.1. 「自然の成り行き」の表現―「してしまう」を手がかりに
2.1.1. してしまう(してしまった)=する(した)+副詞
2.1.2. 話法の助動詞や接続法の利用
2.1.3. mir(3格)やmich(4格)の利用
2.1.4. その他の処理
2.1.5. 「しまった」(失敗したときの間投詞)
2.2. 「空気」の表現―「気」を用いた表現を手がかりに
2.2.1. 「気がする」
2.2.2. 「気にかける」
2.2.3. 「気をつかう」
3. 心的態度の表明

第2章 川端康成『山の音』
省筆の美・曖昧さの魅力
1. 美しい日本の私
2. 省筆の美
2.1. 川端の文章
2.2. 『山の音』
2.3. 省筆の美の特徴とその効果
3. 曖昧な文をどう翻訳するか
3.1. 主語などの補い
3.2. 接続詞などの補い
3.3. 特に注目する表現〈~, so daß〉と〈so~ , daß〉
3.3.1. 〈~, so daß〉
3.3.2. 〈so~ , daß〉
4. ドイツ語訳との比較から明らかになること
5. 曖昧さの魅力

第3章 三島由紀夫『愛の渇き』
華麗なる直喩の世界
1. 明晰で理知的
2. 華麗な比喩表現
2.1. 三島由紀夫の人と文体
2.2. 直喩は論理的な文彩
3. 直喩表現をどう翻訳するか
3.1. 比較・同等・同類・例示として
3.2. 現実的な説明・限定として
3.3. 単なる想像(非現実)として
3.4. 対象が発する印象として
4. なぞらえ信号「よう」
5. 正確な表現

第4章 太宰治『人間失格』
「のです」が示唆するもの
1. 『人間失格』の語り口
2. 「のです」をどう翻訳するか
2.1. 理由を示す接続詞などを補う
2.2. (セミ)コロン、ダッシュなどの言語記号を用いる
2.3. 関係代名詞などで受け直す
2.4. 共起する副詞の訳で補う
2.5. 背後の事情を客観的に描写する
2.6. 特に訳さない(コンテクストに委ねる)
3. 分かって欲しい

第5章 宮部みゆき『火車』
「てくれる」を手がかりに地上の視点を探る
1. 地上の視点
2. 恩恵授受の表現
3. 「てくれる」、「てもらう」、「てやる」をどう翻訳するか
3.1. 「てくれる」の訳し方
3.1.1. 格表示による
3.1.2. 視点を逆にする
3.1.3. 恩恵の与え手の好意的態度を描写する
3.1.4. 特に訳さない(コンテクストに委ねる)
3.2. 「てもらう」の訳し方
3.2.1. 使役的表現による
3.2.2. 受け身的表現による
3.3. 「てやる」の訳し方
3.3.1. 格表示による
3.3.2. 恩恵の与え手の示威的態度を描写する
4. 思いやりのやり取り

第6章 山田太一ファンタジー三部作
終助詞「ね」と「よ」が伝えるもの
1. 不可欠な終助詞
2. 「共同注意」と終助詞「ね」と「よ」―『異人たちとの夏』の親子の会話
2.1. 「ね」
2.1.1. 表現を強める語(心態詞など)を用いる
2.1.2. 主語をwirにすることで聞き手を巻き込む
2.1.3. 共同注意態勢にあることを明確に示す文言を用いる
2.2. 「よ」
2.2.1. 表現を強める語(心態詞など)を用いる
2.2.2. 主語をwirにすることで聞き手を巻き込む
2.2.3. 命令文にする
2.3. I think / I guess / you know などを用いる英語訳の対応
3. 終助詞を欠く表現のニュアンス―『遠くの声を捜して』の「声だけの女」
4. 終助詞の人物像造形機能―『飛ぶ夢をしばらく見ない』の睦子と妻の口調
5. 終助詞がもたらすニュアンス

第7章 トーマス・マンと北杜夫(1)
ユーモア表現の違い
1. 没落物語のユーモア
2. 『ブッデンブローク家の人びと』と『楡家の人びと』に見られるユーモア表現
2.1. 『ブッデンブローク家の人びと』の場合
2.1.1. ライトモチーフ
2.1.2. 詳細な人物外見描写
2.1.3. 体験話法
2.1.4. 敵役の見解の紹介
2.1.5. 高尚と卑俗の同列
2.2. 『楡家の人びと』の場合
2.2.1. 辛辣で容赦ない人物描写
2.2.2. 滑稽な人物たち
2.2.3. オノマトペの多用
2.2.4. くだけた(口語的な)言葉遣いの混入
2.2.5. 大げさな表現
3. 言語の特性とユーモア表現

第8章 トーマス・マンと北杜夫(2)
語りの態度の違い
1. ドイツ語動詞scheinen
1.1. scheinenはコプラという指摘
1.2. 独和辞書でのscheinenの訳語―見える・思われる
1.3. 日本語の「見える・思われる」の意味
2. 『ブッデンブローク家の人びと』と『楡家の人びと』
2.1. Buddenbrooksに出現するscheinenの日本語訳
2.2. 『楡家の人びと』に出現する「見える・思われる」のドイツ語訳
3. scheinenと「見える・思われる」
3.1. scheinenと比喩表現との親和性
3.2. scheinenによる蓋然性の示し方
3.3. scheinen≠「見える・思われる」、scheinen≒「見える・思われる」
4. 言語の特性と小説の語りの態度

第9章 開高健『夏の闇』
人称代名詞の省略と主観的把握
1. 風景描写と心象風景
2. 人称代名詞の省略
2.1. 主語の補い
2.2. 主語明示回避の対応
2.2.1. 句や分詞構文の利用
2.2.2. 所有代名詞の利用
2.2.3. 対象事物を主語として利用
3. 「鑑賞」という方法
3.1. 人称代名詞の明示・非明示
3.2. 心象風景
3.3. 主観的把握、自己投入、読み手の態度、「鑑賞」という方法
3.4. 私小説
4. 私小説の本当らしさ

第10章 俳句の翻訳の変遷
1. 俳句、もっとも日本的な文芸
2. 俳句のドイツ語訳の歴史
2.1. フローレンツ―日本版エピグラム
2.2. グンデルト―座の文芸
2.3. ハウスマン―再創造
2.4. クーデンホーフェ―わらべ歌
2.5. ウーレンブローク―逐語訳
2.6. クルーシェ―簡潔かつ自由に
2.7. ドンブラディ―『おくのほそ道』全訳
3. 俳句のドイツ語訳の具体例
3.1. 落花枝にかへると見れば胡蝶かな(荒木田守武)
3.2. 夏草や兵どもが夢の跡(松尾芭蕉)
3.3. 閑かさや岩にしみ入る蟬の声(松尾芭蕉)
3.4. 荒海や佐渡によこたふ天河(松尾芭蕉)
3.5. 古池や蛙飛びこむ水の音(松尾芭蕉)
3.6. この道を行く人なしに秋の暮(松尾芭蕉)
4. 俳句のドイツ語訳の変遷

あとがき
初出一覧

参考文献
索引
   

【著者紹介】
宮内伸子(みやうち のぶこ)
〈略歴〉1956年埼玉県生まれ。東京女子大学で日本文学、社会学、文化人類学を学ぶ。ドイツ系企業等勤務を経て、東京都立大学の学部および大学院でドイツ文学を専攻し修士号取得。富山大学にてドイツ語およびドイツ文学の教授を勤め、2022年退職。
〈主要論文〉「カール・ヴァレンティンの言葉遊び」(『独文論集 独語・独文学』8、東京都立大学大学院独文研究会、1988)、「クリスティアン・モルゲンシュテルンのグロテスク―『絞首台の歌』に関する一考察」(『人文学報』227、東京都立大学人文学部、1991)、「『マルテの手記』を読む―擬人・擬物の視点から」(『富山大学教養部紀要人文・社会科学篇』25(1)、1992)、「翻訳を読む楽しみ―太宰治『人間失格』における「のです」のドイツ語訳について」(竹内義晴編『翻訳という問題から見えてくる言語、文化、人間』、日本独文学会、2012)ほか。

英国における近代社会の創成計読で浮かび上がる言説秩序の歴史フィル・ウィジングトン著 左古輝人訳定価5200円+税 A5判並製カバー装 368頁装丁 中垣信夫+中垣呉(中垣デザイン事務所)ISBN978-4-8234-1301-8ひつじ書房S...
04/12/2025

英国における近代社会の創成
計読で浮かび上がる言説秩序の歴史

フィル・ウィジングトン著 左古輝人訳

定価5200円+税 A5判並製カバー装 368頁

装丁 中垣信夫+中垣呉(中垣デザイン事務所)

ISBN978-4-8234-1301-8

ひつじ書房

Society in Early Modern England: The Vernacular Origins of Some Powerful Ideas
Phil Withington
Japanese translated by Teruhito Sako

【内容】
16・17世紀の英国において市民の社交圏が「社会(ソサエティ)」という語句のもと形成されるプロセスを、分析概念としての「近世」および「社会」と照らしながら描き出す。電子データ化された大量の史料を、統計的に解析(テキストマイニング)し、当時の識字コミュニティ全体のコンセンサスとその変遷、その意味秩序の変化が現実に及ぼした影響を明らかにする。このデジタル技術を用いた手法は近世英国史に限らず、広く人文社会研究に応用できる。原著:Phil Withington(著)Society in Early Modern England: The Vernacular Origins of Some Powerful Ideas

【目次】

日本語版へのまえがき
2010年英語版の謝辞

序 近世(アーリー・モダン)とその批判

第1部 歴史学における「モダン」概念の歴史

第1章 ヴィクトリア期における近代(モダン)史の苦闘
「近世(アーリー・モダン)」の造語
近世(アーリー・モダン)の「ルネサンス」
ロマン主義の挑戦
結び

第2章 近世(アーリー・モダニティ)の概念
他者との絶えざる交流(コマース)のなかで
資本主義、ゾンバルト、ネフ
近世(アーリー・モダニティ)の概念

第2部 キーワード群
第3章 「モダン」の英語化
「モダン」の初期の歴史
「モダン」は何を意味していたのか
モダニティの3 つのタイプ:ゴシック、ルネサンス、ロマン主義
結び

第4章 近世英国において「ソサエティ」は実際には何を意味していたか
「カンパニィ」と「ソサエティ」
意味秩序(セマンティックス)と政治
結び

第5章 「コモンウェルス」の盛衰
「共通善」、コムニタス、レス・プブリカ
レス・プブリカの勃興
コモンウェルスと専制的共和主義(モナキカル・リパブリカニズム)
コモンウェルスの盛衰
結び

第3部 意味秩序の変化に伴う、人々の行動と制度の変化

第6章 社交のなかの自己
カンパニィと歴史分析
市民性と機知
結び

第7章 植民地と国家
植民地化の推進
国民的統合(ナショナル・インコーポレーション)
結び

結論 我々は本当にモダンである

訳者あとがき
参考文献
索引
著者・訳者紹介
   

【著者紹介】
フィル・ウィジングトン(Phil Withington)
シェフィールド大学歴史学部教授(英国近世史)
主な著書
『コモンウェルスの政治:近世英国における公民と自由民』(ケンブリッジ大学出版、2005年)。『近世英国のコミュニティ:ネットワーク、場、修辞』(共編、マンチェスター大学出版、2000年)。『中毒・依存(イントキシケーション)と社会:薬物とアルコールによる問題含みの快楽』(共編、パルグレイヴ・マクミラン社、2012 年)。いずれも未邦訳。

【訳者紹介】
左古輝人(さこ てるひと)
東京都立大学人文社会部教授(社会科学史)
主な著書
『秩序問題の解明:恐慌における人間の立場』(法政大学出版局、1998年)。『畏怖する近代:社会学入門』(法政大学出版局、2006年)。『争点としてのジェンダー:交錯する科学・社会・政治』(共著、ハーベスト社、2019年)。『テキスト計量の最前線:データ時代の社会知を拓く』(編著、ひつじ書房、2023年)。

日本語文法・文論複文研究奥田靖雄・言語学研究会編 工藤真由美解説A5判上製カバー装 定価6000円+税 474頁ISBN978-4-8234-1309-4装丁 小川順子ひつじ書房The Grammar of Complex Sentence...
03/12/2025

日本語文法・文論
複文研究

奥田靖雄・言語学研究会編 工藤真由美解説

A5判上製カバー装 定価6000円+税 474頁

ISBN978-4-8234-1309-4

装丁 小川順子

ひつじ書房

The Grammar of Complex Sentences in Japanese
Edited by OKUDA Yasuo and Gengogakukenkyukai(The Linguistics Research Association)

【内容】
奥田靖雄は、連語論とアスペクト研究で広く知られているが、複文論についてはあまり知られていない。関連する諸論文がさまざまな媒体で発表されており、全体像の把握が難しいこともその一因だろう。本書は、奥田の複文論を体系的に集約し、工藤真由美による全体像の解説も付すことで、この分野における奥田の論の先見性と文法研究史への貢献の可視化を試みる。複文論を専門とする研究者だけでなく、広く日本語文法に興味を持つ人々にとって示唆に富む内容となっている。
【目次】
まえがき
解説

第Ⅰ部 条件づけ的な従属複文

第1章 条件づけを表現するつきそい・あわせ文(一)―その1・まえがき―

第2章 条件づけを表現するつきそい・あわせ文(二)―その2・原因的なつきそい・あわせ文―
 1.つきそい文が「するので」のかたちをとるばあい
 2.つきそい文が「するから」のかたちをとるばあい

第3章 条件づけを表現するつきそい・あわせ文(三)―その3・条件的なつきそい・あわせ文―
 1.つきそい文が「すれば」のかたちをとるばあい
 2.つきそい文が「するなら」のかたちをとるばあい

第4章 条件づけを表現するつきそい・あわせ文(四)―その4・うらめ的なつきそい・あわせ文―
 1.つきそい文が「するのに」のかたちをとるばあい
 2.つきそい文が「しても」のかたちをとるばあい

第5章 条件づけを表現するつきそい・あわせ文―その体系性をめぐって―

第II部 時間的な従属複文

第6章 時間・状況をあらわすつきそい・あわせ文(1)―つきそい文が「してから」のかたちをとるばあい―

第7章 時間・状況をあらわすつきそい・あわせ文(2)―つきそい文が「したあと」のかたちをとるばあい―

第8章 時間・状況をあらわすつきそい・あわせ文(3)―つきそい文が「するまで」のかたちをとるばあい―

第9章 時間・状況をあらわすつきそい・あわせ文(4)―つきそい文が「するまえ」のかたちをとるばあい―

第10章  接続詞「とき」によってむすばれる,時間的なつきそい・あわせ文

第11章 同時性をあらわす時間的なつきそい・あわせ文―「あいだ」と「うち」―

第III部 「なかどめ」構造の文

第12章 なかどめ―動詞の第二なかどめのばあい―

第13章 なかどめ―動詞の第一なかどめのばあい―

第14章 なかどめ―動詞の第一なかどめと第二なかどめとの共存のばあい―

補遺 ならべ・あわせ文―接続詞「が」によって表現される並列的な関係―

出典一覧
初出一覧
あとがき
索引
執筆者一覧

【編者・解説者紹介】
奥田靖雄(おくだ やすお、1919–2002)
宮城教育大学名誉教授。1956年、言語学研究会の創立を主導する。『奥田靖雄著作集』全6巻(奥田靖雄著作集刊行委員会、2011–2022、むぎ書房)
言語学研究会(げんごがくけんきゅうかい)
1956年に創設された、言語学、日本語研究の民間研究団体。奥田靖雄、鈴木重幸、宮島達夫、上村幸雄、高橋太郎、鈴木康之らが代表的な創設メンバー(共同研究者)である。
工藤真由美(くどう まゆみ)
大阪大学名誉教授。『文と時間―日本語のテンポラリティーとタクシス―』(2025、ひつじ書房)

執筆者:奥田靖雄 言語学研究会・構文論グループ 新川忠 工藤真由美

未草、新連載が始まりました。2025.12.02地域に息づく方言オノマトペの世界|第1回 地域に息づく方言のオノマトペ|川﨑めぐみ
02/12/2025

未草、新連載が始まりました。

2025.12.02

地域に息づく方言オノマトペの世界|第1回 地域に息づく方言のオノマトペ|川﨑めぐみ

方言オノマトペはどのようなもの?方言には独特のオノマトペ(擬音語や擬態語)の表現があることをご存知ですか。お住まいの地域に特徴的な方言のオノマトペがあって、もちろん知っているという方もいらっしゃるかと...

語用論的方言学の始動小林隆・中西太郎・津田智史編A5判上製カバー装 定価10500円+税 648頁ISBN978-4-8234-1319-3装丁 三好誠(ジャンボスペシャル)ひつじ書房The Inception of Pragmatic D...
02/12/2025

語用論的方言学の始動

小林隆・中西太郎・津田智史編

A5判上製カバー装 定価10500円+税 648頁

ISBN978-4-8234-1319-3

装丁 三好誠(ジャンボスペシャル)

ひつじ書房

The Inception of Pragmatic Dialectology
Edited by Kobayashi Takashi, Nakanishi Taro and Tsuda Satoshi

【内容】
近年、語用論の発展はめざましいものの、語用論と方言学とが交差するところに生まれる「語用論的方言学」はまだ産声を上げたばかりである。本書は、方言学の新たなパラダイムを描き出すとともに、社会語用論や歴史語用論とのリンクをも視野に入れ、この分野の研究を大きな潮流へと向かわせるひとつの契機となることを企図して編んだ論文集である。
執筆者:新井小枝子、太田有紀、沖裕子、尾崎喜光、加順咲帆、川﨑めぐみ、岸江信介、櫛引祐希子、甲田直美、後藤典子、小西いずみ、小林隆、斎藤敬太、齋藤すみれ、峪口有香子、佐藤亜実、椎名渉子、塩田雄大、田附敏尚、ダニエル・ロング、津田智史、友定賢治、中西太郎、半沢幹一、舩木礼子、松田美香、三宅和子、森勇太、矢島正浩、安井寿枝
【目次】
まえがき

第1部 言語行動の諸相

山梨県奈良田方言における行為要求表現―命令形の運用を中心に
小西いずみ

意志表現・申し出表現に用いる形式の選好の地域差
舩木礼子

働きかけ方の地域差―行為実現系の言語行動について
小林隆

感謝の言語行動における謝罪表現の特徴―全国通信調査データから
峪口有香子

西日本方言における挨拶行動の中の謝罪表現―近畿・中国・四国の方言を対象として
岸江信介

他家訪問に対する応答表現の地域差
中西太郎

第2部 表現と話術

依頼受託の「イーグレーナコッチャネー」における方言語用論的研究
松田美香

「憤慨」場面における罵倒語を使った表現の地域差再考
田附敏尚

「感動詞の全国調査」における「ちょっと」の使用場面と地理的傾向
佐藤亜実

大規模言語調査による語用論的方言学へのアプローチ―東北を中心に
塩田雄大

関西的言語行動とその地域的拡大
尾崎喜光

第3部 発想法と語用論

文法的発想からみる将然表現の地域差
津田智史

共時態データに見る接続表現の動態変化―接続詞と接続助詞の変化速度
甲田直美

養蚕語彙を用いた比喩表現の談話機能―群馬県藤岡市方言を中心に
新井小枝子

方言オノマトペの伝達機能の地域差
川﨑めぐみ

正月行事ニネンマイリの命名と伝播―語誌と語用論
沖裕子

第4部 日常の会話を探る

会話の進め方の地域性についての考察―大阪と東京の高年層男性の雑談を例に
太田有紀

介護現場における語用論的方言使用
後藤典子

東北と近畿における配慮の対比的な地域的特徴についての考察
加順咲帆

大阪市生まれの幼児の「な・ね」類習得に関する語用論的考察
友定賢治

第5部 さまざまな媒体を探る

就寝を促す言語的方略としてのおどし表現―東北地方の子守歌詞章と寝かしつけの言語行動を対象として
椎名渉子

モバイルメディアに現れる関西方言―LINEチャットで方言を「話す」とは
三宅和子

LINEスタンプから見た言語行動の地域差
齋藤すみれ 小林隆

方言看板の語用論的分析
斎藤敬太 ダニエル・ロング

日本語教育の聴解教材に描かれた大阪方言話者に関する一考察―『聞いておぼえる関西(大阪)弁入門』の分析
櫛引祐希子

第6部 歴史語用論との接点

大坂・江戸洒落本に見る逆接確定の用法分布について
矢島正浩

近世後期洒落本に見る接続詞・感動詞の地域差―談話標識の歴史的研究のために
森勇太

歌舞伎台本「五大力恋緘」における台詞冒頭の感動詞―上方本と江戸本の異同を中心に
半沢幹一

近代文学作品の中の方言―大阪・京都・奈良の特徴
安井寿枝

執筆者紹介

【編者紹介】
小林隆(こばやし たかし)
東北大学アドミッション機構特定教授。『語用論的方言学の方法』(ひつじ書房、2023)
中西太郎(なかにし たろう)
東北大学大学院文学研究科准教授。「台湾における中国語の昼の出会いのあいさつ表現の定型性」(『日本語変異論の現在』ひつじ書房、2024)
津田智史(つだ さとし)
宮城教育大学教育学部准教授。「いわゆる進行(相)とはなにか」(『国語学研究』61、2022)

「文豪とアルケミスト」を本気で考えてみた梅澤亜由美・大木志門・掛野剛史・山岸郁子編定価2700円+税 A5判並製カバー装 320頁ISBN978-4-8234-1311-7装丁:奥定泰之Serious Considerations on "...
02/12/2025

「文豪とアルケミスト」を本気で考えてみた

梅澤亜由美・大木志門・掛野剛史・山岸郁子編

定価2700円+税 A5判並製カバー装 320頁

ISBN978-4-8234-1311-7

装丁:奥定泰之

Serious Considerations on "Bungo to Alchemist"
Edited by Umezawa Ayumi, Oki Shimon, Kakeno Takeshi, Yamagishi Ikuko

ひつじ書房

【内容】
2016年に配信開始され、これまで各界に影響を与えてきた人気ゲーム「文豪とアルケミスト」とそのメディアミックス作品を日本文学・文化研究者がそれぞれの専門分野から本格的に検証した論文集。全14本の論文からなり、ゲーム、アニメ、舞台、ノベライズ、朗読、さらにファンの受容、文学館や研究・教育現場との関わりなど多彩な側面からの論考を収録。執筆者:梅沢亜由美、大木志門、掛野剛史、山岸郁子、赤井紀美、今井瞳良、大島丈志、小澤純、影山亮、金子亜由美、構大樹、上牧瀬香、島村輝、芳賀祥子

【目次】
はじめに なぜ「文豪とアルケミスト」を本気で考えてみたのか

第1部 キャラクター・関係性・二・五次元文化
「尾崎一門」の息子(ライバル)たち――「文豪とアルケミスト」における「泉鏡花」と「徳田秋声」の「関係性」 金子亜由美
「文豪」を媒介とした「文豪とアルケミスト」の私小説的受容――志賀直哉を例として 梅澤亜由美
キャラクターを通して文学に相渉るとは何の謂ぞ――「二・五次元文化」の中の「文豪とアルケミスト」 大木志門

第2部 文アニ・ノベライズ・読書行為
「物語なき世界」にたむろする――テレビアニメ「文豪とアルケミスト」の理と視聴者 今井瞳良
芥川龍之介と太宰治を結び直す――アニメ版・ノベライズ版『文豪とアルケミスト~審判ノ歯車~』の世界観 小澤純
「文豪」を育てるということ――「おやすみ、カムパネルラ」からのアプローチ 大島丈志
ノベライズ『君に勧む杯』の文豪たち――現実と空想の間に生きる井伏鱒二・横光利一・佐藤春夫 掛野剛史

第3部 アダプテーション・文劇・朗読
多喜二転生――あるプロレタリア文学者をめぐるアダプテーション 島村輝
演じられた文学者――近代文学と演劇が織り成す世界 赤井紀美
「文豪とアルケミスト」における「朗読」の可能性――横光利一「春は馬車に乗って」を聴くという経験 芳賀祥子

第4部 文学館・学校・公共性
「文豪とアルケミスト」と文学館・記念館とのタイアップにみる〈関係性〉 影山亮
〈「文アル」×文学館〉の行方 上牧瀬香
新美南吉記念館特別展「南吉と読書」と「文豪とアルケミスト」 山岸郁子
「文豪とアルケミスト」で近代文学の授業を押し拡げる――文学教育を「文豪コンテンツ」で支えるために 構大樹

編者紹介
梅澤亜由美(うめざわ あゆみ)大正大学文学部教授
大木志門(おおき しもん)東海大学文学部教授
掛野剛史(かけの たけし)武蔵野大学教授
山岸郁子(やまぎし いくこ)日本大学経済学部教授

言語教育のための質的研究の方法論質的研究デザインを問い直す八木真奈美編A5判並製カバー装 定価2600円+税 250頁ISBN978-4-8234-1318-6装丁 三好誠(ジャンボスペシャル)ひつじ書房Qualitative Resear...
27/11/2025

言語教育のための質的研究の方法論
質的研究デザインを問い直す

八木真奈美編

A5判並製カバー装 定価2600円+税 250頁

ISBN978-4-8234-1318-6

装丁 三好誠(ジャンボスペシャル)

ひつじ書房

Qualitative Research Methodologies in Language Education: Reconceptualizing qualitative research design
Edited by YAGI Manami

【内容】
言語教育における研究とは何なのか、何のためなのか、誰のための研究なのかという観点から科学性や客観性という概念と研究との結び目を解きほぐし、質的研究の存在論、認識論、価値論、妥当性をあらためて問い直す。章ごとの「ワーク」・「リフレクシブ・プラクティス」が読者をガイドする。質的研究の「今」と「これから」を知りたい人へのガイドブックであり、必見の書。
執筆者:八木真奈美、嶋本圭子、藤原京佳、川上郁雄、小林多寿子、能智正博
【目次】
はじめに
1 methodological turn
2 本書の構成

第1部 質的研究を分析する
第1章 研究への問い
1 研究への問い

第2章 研究の方法論
1 日本語教育研究についての調査
2 研究方法から見た日本語教育研究
2. 1 学会誌調査
2. 2 論文の分類方法
2. 3 学会誌調査の結果

第3章 研究の哲学的世界観
1 研究の哲学的基盤
2 研究のパラダイム
3 存在論・認識論・方法論の3点セット
4 価値論とレトリック

第4章 研究とパラダイム
1 日本語教育研究とパラダイム
2 「実証的」な研究
2. 1 「実証的」な研究
2. 2 「科学的」アプローチ
2. 3 統計的手法
3 「構築主義的」な研究
3. 1 「構築主義的」な研究
3. 2 何が構築されるのか
4 さまざまなパラダイム
4. 1 変革的パラダイムと参加型パラダイム

第5章 研究の分類と体系
1 日本語教育研究と言語学
1. 1 「理論言語学」と「応用言語学」
2 日本語教育研究の体系化

第2部 質的研究デザインを問い直す
第6章 質的研究の研究デザイン
1 さまざまな研究デザイン
1. 1 論文構成から見る研究デザイン
1. 2 プロセスから見る研究デザイン
1. 3 研究デザインの違い
2 立体的デザイン
2. 1 インタラクティブモデル
2. 2 リフレクシブ(re exive)・モデル
2. 2. 1 大きなリサーチクエスチョンと声
2. 2. 2 小さなリサーチクエスチョン
2. 2. 3 パラダイム、背景・文脈、理論

第7章 質的研究の特徴
1 「質的研究の森」の姿
1. 1 質的研究の特徴
1. 2 質的研究のゴール
2 質的研究と意味
2. 1 2つの知り方
コラム1 「質的研究」と「質的に」は同じ?

第8章 質的研究の研究方法
1 伝統的な研究方法
1. 1 各研究方法と特徴
2 ジャーナルレビューから見る質的研究
2. 1 日本語教育研究における質的研究方法
2. 2 応用言語学研究における質的研究方法
2. 3 日本語教育研究と応用言語学研究の比較
2. 4 言語教育分野の研究方法

第9章 質的研究のガイドライン
1 「質」の管理
2 日本語教育研究に関わる学会誌のガイドライン
2. 1 日本語教育学会(2023年3月改訂版)
2. 2 言語文化教育研究学会
2. 3 第二言語習得研究会
2. 4 社会言語科学会
2. 5 日本言語政策学会
3 応用言語学研究に関わる学会誌のガイドライン
3. 1 質的研究のガイドライン
4 『APA論文作成マニュアル』
4. 1 『APA論文作成マニュアル』における質的研究のガイダンス

第10章 質的研究の「質」
1 妥当性の規準
1. 1 妥当性の規準
1. 2 妥当性のストラテジー
2 研究の「質」とは何か
2. 1 パラダイム、価値論
2. 2 研究参加者、研究の還元
2. 3 リフレクシビティと研究倫理
2. 4 「読み手」
3 より良い研究のためのチェックリスト

第11章 ポスト質的研究
1 質的研究を問う
1. 1 「研究という世界」のありよう
2 ポスト質的研究
2. 1 質的研究の行き詰まりとポスト質的研究のはじまり
2. 2 「ポスト質的研究」の背景
2. 3 ニューマテリアリズムとポストヒューマニズム
2. 4 「ポスト質的研究」の実践

第12章 デュオエスノグラフィー
1 デュオエスノグラフィー
2 デュオエスノグラフィーの実践
2. 1 研究の概要
2. 2 解釈のずれ
2. 2. 1 ずれが生じたプロセス
2. 2. 2 ずれが生じた前提
2. 3 「読み手」と「交渉される意味」

第13章 質的研究をはじめる方へ
1 質的研究をはじめる方へ
コラム2 研究には客観性が必要?

第3部 研究者のストーリー
第14章 なぜ私は質的調査を選んだのか
川上郁雄
1 「そんな言葉は、知らない」
2 聴くこと
3 書くこと
4 子どもの日本語教育
5 年少者日本語教育から「移動する子ども」学へ

第15章 質的社会学研究の道―私の調査歴から―
小林多寿子
1 最初の失敗
2 私の大学院生時代―複数の質的調査法
3 トロントにおける博論調査
4 ある女性A さんとの出会い
5 ライフヒストリー研究の多角的展開

第16章 独自の視点と主観を探求する質的研究
能智正博
1 はじめに
2 神経心理学から質的研究へ
3 言動のカテゴリーから主観を捉える
4 主観や視点の構築にアプローチする
5 おわりに

おわりに
参考文献 第1部・第2部
索引
執筆者紹介

【編者紹介】
八木真奈美(やぎ まなみ)
東京女子大学現代教養学部社会コミュニケーション学科 特任教授
博士(文学、大阪大学)
[主な著書]
『質的言語教育研究を考えよう―リフレクシブに他者と自己を理解するために―』(共編著 2021 ひつじ書房)
『話す・考える・社会とつなぐためのリソース  わたしたちのストーリー』(2022 ココ出版)

地域日本語教育を行政と共に創る岡山県総社市「総社モデル」の構築と展開中東靖恵著定価5000円+税 A5判並製カバー装 452頁装丁 杉下城司ISBN978-4-8234-1307-0ひつじ書房Co-creating Community-ba...
26/11/2025

地域日本語教育を行政と共に創る
岡山県総社市「総社モデル」の構築と展開

中東靖恵著

定価5000円+税 A5判並製カバー装 452頁

装丁 杉下城司

ISBN978-4-8234-1307-0

ひつじ書房

Co-creating Community-based Japanese Language Education with Local Governments: The Development and Implementation of the “Soja Model” in Soja City, Okayama Prefecture
NAKATO Yasue

【内容】
外国人住民の増加と多様化が進む中、自治体における地域日本語教育の体制整備は急がれる課題である。本書は、行政を事業実施主体とする岡山県総社市の日本語教育事業「総社モデル」の構築と展開のプロセスを通して、行政と共に創る地域日本語教育のあり方を提案する。「総社モデル」は、日本語教育の「質」を保証し多文化共生を推進する日本語教室を中核に、持続可能な地域日本語教育の仕組み作りとシステム構築を行うものである。

【目次】
はじめに
1. 本書の目的
2. 本書の構成
3. 本書での用語について
4. 本書刊行にあたり

第Ⅰ部 地域日本語教育を取り巻く背景および現状と課題
第1章 地域に暮らす外国人住民の増加と日本語教育の広がり
1. 日本の地域社会に暮らす外国人住民
2. 在留外国人の増加と多様化の推移
3. 日本語教育の広がりと多様化
4. 地域における日本語教育の広がり
5. 学校教育における日本語教育の広がり
6. 夜間中学における日本語教育の広がり
7. 外国人住民への日本語教育の機会・学習環境の整備・充実へ

第2章 地域日本語教育における現状と課題
1. 地域の多文化共生と地域日本語教育の推進に向けた動き
2. 地域日本語教育における課題の提起―1990年代後半~2000年代―
3. 地域日本語教育の体制整備と内容の改善に向けて―2000年代後半~2010年代初頭―
4. 地域日本語教育の推進に向けた課題の整理―2010年代前半―
5. 地域日本語教育の推進・拡充へ―2010年代後半~―
6. 地域日本語教育の総合的な推進体制へ―2010年代末~2020年代―
7. 地域日本語教育の新たな転換期を迎えて
8. 持続可能な地域日本語教育のあり方に向けて

第Ⅱ部 総社市における日本語教育事業の立ち上げと事業運営に関わる実態調査
第3章 総社市における日本語教育事業の立ち上げ―多文化共生施策としての地域日本語教育―
1. 総社市の概観
2. 岡山県における在留外国人数の推移
3. 総社市における外国人住民の人口の推移
4. 総社市におけるブラジル人の増加と地域社会での対応―1990年代~2000年代―
5. 総社市における多文化共生施策の開始―2009年~―
6. 総社市における日本語教育事業の立ち上げ―2010年~―
7. 総社市日本語教育事業の立ち上げ当初の課題

第4章 総社市に定住するブラジル人住民の言語生活―日本語教育事業の運営に関わる実態調査(1)―
1. 日本に定住するブラジル人住民
2. 地域社会に暮らすブラジル人住民の言語生活とその背景
3. 総社市における南米系定住外国人の言語生活実態調査
4. 総社市に定住するブラジル人住民の言語生活
5. 外国人住民の言語生活の実態を踏まえた地域日本語教育のあり方
6. 外国人住民を受け入れる地域社会の課題として

第5章 総社市に暮らす日本人住民の多文化共生に関する意識―日本語教育事業の運営に関わる実態調査(2)―
1. 外国人住民との共生社会に向けた地域の多文化共生推進
2. 総社市における多文化共生推進施策に関する意識調査
3. 総社市に暮らす日本人住民の多文化共生に関する意識
4. 総社市における多文化共生の現状と課題
5. 多文化共生のまちづくりとしての地域日本語教育の推進に向けて

第6章 総社市で働くベトナム人技能実習生への日本語教育支援―日本語教育事業の運営に関わる実態調査(3)―
1. 地域社会に暮らすベトナム人技能実習生の増加
2. 外国人技能実習生における日本語教育の課題
3. 岡山県における外国人労働者の増加と地域日本語教育の推進
4. 総社市における外国人就業者の日本語教育支援に関する調査
5. 総社市で外国人を雇用する企業における日本語教育支援
6. 総社市で働くベトナム人技能実習生への日本語教育支援
7. ベトナム人技能実習生にとっての地域日本語教育のあり方
8. 地域日本語教育における行政と企業との連携

第Ⅲ部 総社市における日本語教育事業「総社モデル」の構築と展開
第7章 行政と共に創る地域日本語教育の仕組みづくり―「総社モデル」の構築と展開―
1. 総社市多文化共生施策としての日本語教育事業
2. 総社市日本語教育事業の運営に関わる実態調査
3. 総社市地域参加型生活サポート日本語教育事業
4. 総社市日本語教室「地域でつながる日本語教室」
5. 行政と共に創る地域日本語教育「総社モデル」
6. 「総社モデル」が持続可能な地域日本語教育であるために

第8章 オンラインによる地域日本語教育の試みと新たな可能性
1. コロナ禍の中で
2. 日本語教育におけるICTの活用
3. 総社市におけるオンライン日本語教室の実践に至るまで
4. 総社市におけるオンライン日本語教室の実践
5. オンライン日本語教室の実践から見えてきた課題
6. ICTを活用した地域日本語教育の新たな可能性

第9章 「総社モデル」のこれから
1. 「総社モデル」の構築と展開を踏まえて
2. 学校教育・夜間中学との連携
3. 日本語教育の「質」の維持・向上と「量」の確保
4. 地域社会の変化・ニーズに対応した地域日本語教育の設計
5. 次世代を担う人材の発掘・育成と多世代×多文化共生の場の創出
6. ICTを活用した日本語教育・地域住民同士の交流の場の提供
7. 他の自治体への「総社モデル」の活用と普及

参考文献
巻末資料
【資料1】総社市における南米系定住外国人の言語生活実態調査
【資料2】総社市における多文化共生推進施策に関する意識調査
【資料3】総社市における外国人就業者の日本語教育支援に関する調査
あとがき
初出一覧
索引
   

【著者紹介】
中東靖恵(なかとう やすえ)
〈略歴〉広島市生まれ。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程中途退学。現在、岡山大学学術研究院社会文化科学学域(文学系)准教授。
〈主な著書・論文〉『ブラジル日系・沖縄系移民社会における言語接触』(ひつじ書房、共著、2009年)、「パラグアイ日系社会におけるアクセントの継承と変容—パラグアイの広島県人家族を対象に—」『社会言語科学』13-2(2011年)、Japanese Immigrants in Brazil and ‘Colonia-go’: Japanese as an Immigrant Language. Global Migration and Ethnic Communities(Trans Pacific Press, 2012年)など。

小説史の十七世紀論中嶋隆著四六判上製カバー装 定価4400円+税 308頁ISBN978-4-8234-1329-2装丁 三好誠(ジャンボスペシャル)ひつじ書房The 17th Century in the History of Japan...
25/11/2025

小説史の十七世紀論

中嶋隆著

四六判上製カバー装 定価4400円+税 308頁

ISBN978-4-8234-1329-2

装丁 三好誠(ジャンボスペシャル)

ひつじ書房

The 17th Century in the History of Japanese Novels
NAKAJIMA Takashi

【内容】
従来の近世文学史観を、いかに転換するか。未熟から成熟へ、すなわち古典(前近代文学)が近代文学へ発展する過度的段階として近世文学を位置づけるという発展型文学史観に替わるパラダイムは何か、を追究する。古典文学作品が印刷メディアによって、人々に読みうるようになった時代、仮名草子・浮世草子などの17世紀小説はどのように成立したのか、メディア史的視点を踏まえつつも、西鶴作品などの具体的な作品から小説史自体を総括する。
【目次】
序章 近代初期(近世)文学史論序説―十七世紀文学の座標軸―
一、文学史の「個性」
二、土台としての文化
三、出版メディアの成立
四、地域性と流通形態
五、「様式」の錯交的展開
六、「笑い」のコンテクスト
七、近代初期文学

第一章 十七世紀小説のジャンルと様式
一、「仮名草子」をめぐって
二、ジャンルの錯交、様式の多様化―『市野谷物語』を例に―
三、遊女評判記の文芸化―『傾城百人一首』を例に―
四、大本型・半紙本型浮世草子―「西村本」を例に―
五、おわりに

第二章 パロディと出版文化
一、出版文化の位相
二、パロディの構造
三、『伊勢物語』のパロディ
四、『好色一代男』におけるパロディ
五、西鶴俳諧におけるパロディ

第三章 十七世紀文芸にみる「治癒」―旅・隠栖・共同体―
一、問題提起
二、中世的「治癒」の変質
三、誹諧師の旅
四、「世之介」の旅
五、隠棲
六、近世庶民の「治癒」

第四章 「源氏」受容の諸相
一、はじめに
二、『源氏』への憧憬
三、サブカルチャーとしての『源氏物語』
四、『奥の細道』『挙白集』の『源氏』受容
五、『世間娘容気』の紫式部
六、おわりに

第五章 「俳諧的」の小説―『好色一代男』における俳諧性と小説―
一、詩と小説との架橋
二、コンテクストの複綜
三、「軽口・大笑い」の俳諧と小説
四、「はなし」と俳諧

第六章 『好色一代男』の文体と作品構造―テキストに内在する「はなし」―
一、創作と鑑賞のトポス
二、テキストに内在する「はなし」
三、俳諧的小説
四、作者と「はなし手」
五、会話文体

第七章 その後の「世之介」―好色本・春本のセクシュアリティと趣向―
一、好色本の流行
二、江戸市場と好色本
三、文化史から見た好色本・春本
四、その後の「世之介」
五、好色本・春本の趣向

第八章 西鶴から桃林堂へ―十七世紀小説文体論序説―
一、はじめに
二、俳諧的叙述
三、俳文から小説へ
四、『武道色八景』

第九章 西鶴と其磧―「模倣」の美学―
一、はじめに
二、作者の「創作」概念
三、メディアの成熟と「知」の多様化
四、模倣の「趣向」化
五、「剽窃」の文体
六、まとめ

第十章 十七世紀「武士道」の成立と「男色」
一、新渡戸稲造『武士道』
二、『葉隠』と『男色大鑑』
三、『男色十寸鏡』の男色
四、武士道の死生観
五、「情念」の武士道

第十一章 「読本」としての西鶴本―『八犬伝』表現構造への影響をめぐって―
一、問題提起
二、「現実再現」の小説様式
三、会話文の「描出力」
四、描写の視点

『武道色八景』翻刻
あとがき
初出一覧
索引

【著者紹介】
中嶋隆(なかじま たかし)
〈略歴〉1952年長野県生まれ。早稲田大学第一文学部日本語日本文学科卒業。早稲田大学大学院博士後期課程満期退学。博士(文学)。早稲田大学名誉教授。作家。窪田空穂賞受賞。小学館文庫小説賞受賞。日本近世文学。
〈主な著書〉『NHKブックス 西鶴と元禄メディア』(日本放送出版協会 1994)、『廓の与右衛門控え帳』(小学館 2007)、『ことばの魔術師西鶴』(共編 ひつじ書房 2016)、『古典新訳文庫 世間胸算用』(訳 光文社 2024)

PDFでの訂正の指示の入れ方について(続編 「コメントを追加」版)「コメントを追加」で訂正の指示を入れる方が、adobe推奨と思われるので「引き出し線付きテキストボックス」ではなく、「コメントを追加」で訂正の指示を入れて、「コメントの一覧を...
18/11/2025

PDFでの訂正の指示の入れ方について(続編 「コメントを追加」版)

「コメントを追加」で訂正の指示を入れる方が、adobe推奨と思われるので「引き出し線付きテキストボックス」ではなく、「コメントを追加」で訂正の指示を入れて、「コメントの一覧を作成」から「コネクタラインを含む文書と注釈を1つのページに表示」を使って作ってみました。コメントの文字が小さいことがマイナス。

問題は、PDFをプリントアウトすると訂正個所をハイライトしてあるが、ハイライトが消えてしまうこと。

acrbatのバグだと思いますが、紙を経由しないで、オンラインでやれ、ということか。仕事としては著者が複数いる論集で、紙で校正される方といっしょだとやりにくい。

添付しましたのは、jpgです。

シリーズ言語学と言語教育 50オートポイエティックな言語学習による変容学びが楽しくなる日本語教育をめざして新井克之著A5判上製カバー装 定価5200円+税 244頁ISBN978-4-8234-1283-7ブックデザイン 三好誠(ジャンボス...
18/11/2025

シリーズ言語学と言語教育 50
オートポイエティックな言語学習による変容
学びが楽しくなる日本語教育をめざして

新井克之著

A5判上製カバー装 定価5200円+税 244頁

ISBN978-4-8234-1283-7

ブックデザイン 三好誠(ジャンボスペシャル)

ひつじ書房

Change Through Autopoietic Language Learning: Toward Enjoyable Japanese Language Education
ARAI Katsuyuki

【内容】
就職や進学といった“実益”に直結しない言語学習の意味とは何か。本書ではまず、ヨーロッパ言語共通参照枠にて提示された“Can-do”を批判的に考察し、その問題点を指摘する。それから、中米グアテマラで“趣味”として日本語を学習する学生と青年海外協力隊の日本語教師を対象に、PAC分析、ライフストーリーインタビューを併用した調査によって関係者の内面にフォーカスし、社会理論を援用しながら言語学習の根源的な意味を考察していく。
【目次】
序 4技能、Can-doタスクをこえるものを問う、その前提とは
研究の目的
社会システム論
実践的意識
ハビトゥス
方法
用語の説明

I 問題の所在と理論・方法
第1章 CEFRとJFスタンダードにおける“Can-do”が抱える問題
1. 戦後の言語教育政策
2. JFスタンダードとCEFRに関する先行研究
2.1 CEFRの抱える問題
2.2 JFスタンダードの抱える問題
2.3 JFスタンダードのCan-doが普及時に発生する問題
2.4 国内においてCan-doが与える影響
2.5 海外においてJFスタンダードのCan-doが与える影響
2.6 今後、JFスタンダードが波及した場合に予想される諸問題
3. Can-doの問題点に関するまとめ

第2章 海外の日本語教育が導出する人・社会の変容
1. 言語教育活動に通底する行動主義(behaviorism)と機能主義(functionalism)
1.1 構造シラバス・行動主義(behaviorism)
1.2 コミュニカティブアプローチ・機能主義(functionalism)
2. デカルト・カントの〈主体〉:「心」の誕生
3. 〈主体〉からシステム複合体:オートポイエーシスとコミュニケーション
3.1 オートポイエーシス概念に基づくシステム
3.2 オートポイエティック・システムと〈環境〉
3.3 システムとサブシステム
3.4 社会システムの変遷 
3.5 システムの構造的カップリング
3.6 コミュニケーション・システムと〈パーソン〉:〈主体〉からシステムへ
3.7 コミュニケーション行為の変遷
3.8 心理システムとコミュニケーション
4. 構造化理論
5. 学習目的と〈意図せざる結果〉:因果プラン
6. ハビトゥスの変容
7. ルーマン、ギデンズ、ブルデューの理論でこれまでの教育論を捉える
8. 人・社会への変容を促す言語教育論へ:言語教育によるオートポイエティック変容

第3章 分析の方法
1. PAC分析
2. ライフストーリーインタビュー

IIケーススタディー、分析と分析結果
第4章 国際協力機構(JICA)青年海外協力隊の日本語教育
1. 背景
2. 青年海外協力隊
3. 本章の理論と方法
3.1 オートポイエティック変容:心理システム/実践的意識の変容
3.2 PAC分析
4. 本章の分析と結果
4.1 分析
4.1.1 調査概要
4.1.2 手続き
4.2 結果
4.2.1 協力者A(佐久間氏)の結果
4.2.2 協力者Dの結果 
5. まとめと考察
6. 結論

第5章 グアテマラにおける日本語教育
1. 背景 
2. 文化的知識についての先行研究
2.1 海外における日本語教育・日本事情教育に関する先行研究
2.2 動機付けに関する先行研究
2.3 先行研究のまとめ
3. 青年海外協力隊の日本語教育の特徴:日本文化紹介と日本事情の役割
3.1 中米各国における日本文化紹介
4. 背景
4.1 グアテマラ
4.2 グアテマラの日本語教育
4.3 グアテマラの日本語学習者の特徴
5. グアテマラ人学習者に対するPAC分析
5.1 調査概要
5.2 分析手順
5.3 結果
5.3.1 学習歴1年以内のケース(協力者2の結果)
5.3.2 学習歴1年以上2年以内のケース(協力者12の結果)
5.3.3 学習歴2年以上3年以内のケース(協力者20の結果)
5.3.4 学習歴3年以上のケース(協力者33の結果)
6. まとめと考察
7. 結論

第6章 海外日本語教育における日本語教師のライフストーリー
1. 調査の狙い
2. 調査対象者と調査概要
3. 分析の方法 
4. 結果 4名の日本人教師の語りから
5. まとめと考察 
5.1 結論

第7章 海外日本語教育における日本語学習者のライフストーリー
1. 調査対象者と調査概要
2.結果 グアテマラ人学習者の語りから
2.1 学習者の社会文化的背景について
2.2 日本語学習効果、日本語学習による思考様式の変容
2.3 日本語学習による行動様式やライフコースの変容
3. まとめと考察

III 総合考察
第8章 学ぶことによる「歓喜」「楽しさ」の創発へ
1. Can-doによる陥穽
2. 行動中心アプローチからオートポイエティック変容へ:主体からシステムへ
3. 日本語教師の実践的意識
4. 学ぶことによる「歓喜」「楽しさ」の創発
5. 「〈葛藤〉の克服ツール」としての語学教育の可能性
5.1 日本人教師の事例
5.2 グアテマラ人学習者の事例
6. 心理システムと社会システムのエンパワメント:オルタナティブな考え方と生き方の創発
7. 〈人〉〈社会〉の変容へ
8. 語学教育特有の多様な可能性
9. 本章の結論

最終章 結論

参考文献
初出文献
おわりに
索引

【著者紹介】
新井克之
略歴
東京都出身。九州大学大学院比較社会文化学府博士課程単位取得退学。博士(比較社会文化)。九州大学在学中にメキシコ国立自治大学哲学・文学部応用言語学修士課程留学。 ベトナム・ハノイの民間日本語学校講師、グアテマラ国立サン・カルロス大学言語センター講師(JICA青年海外協力隊)、北陸大学、金沢大学で非常勤講師などを経て、現在、朝日大学留学生別科講師、PAC分析学会理事、海外日本語教育学会副会長。
主な著書・論文
「JF日本語教育スタンダードとCEFRに潜む〈権力〉と諸問題」(2014、『言語政策』10号)、「トピック21 グローバリゼーションによる食文化と知識の変容」玉井寛・内藤哲雄(編)『クローズアップ健康』(2015、福村出版)、¿Quién es quién en el espacio comunicativo relacional e identitario de Ayotzinapa?(2017、共著、 Discurso & Sociedad Vol.11, No.4)

校正は紙でしていただいた方がよいと思っています。赤字の入れ方に一定のルールがあって、そのルールを尊重してくださるので、赤字の解釈に悩むことが少ないからです。赤字を入れる場合、訂正する中身(テキスト)と訂正する指示を区別してほしいと思いますが...
10/11/2025

校正は紙でしていただいた方がよいと思っています。赤字の入れ方に一定のルールがあって、そのルールを尊重してくださるので、赤字の解釈に悩むことが少ないからです。赤字を入れる場合、訂正する中身(テキスト)と訂正する指示を区別してほしいと思いますが、それがPDFを直に直す方の場合、混在していることが多い印象です。混在していると直し方に迷いが生じます。できるだけ、解釈なしに直したいわけです。

ということで、PDFを直に訂正する場合の赤字の入れ方の推奨するやり方についてポストします。まだ、案です。ご批判、ご意見下さいませ。

フィールドワークをしていて、近くにプリンターがなく、スキャンもできない場合に使っていただくのがよいと考えています。

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Sengoku 2-1-2 Yamato Buiding 2nd Floor
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