みずのわ出版/みずのわ写真館/みずのわ農園

みずのわ出版/みずのわ写真館/みずのわ農園 山口県周防大島の版元兼写真屋兼百姓です。

■みずのわ出版の刊行物について。

【書店様ゑ】
・小社刊行物は地方小出版流通センターとJRCの取扱品です。トーハン、日販、大阪屋、大洋社、栗田など、主な取次を介して納品可能です。
・書店直取引、もしくは、仮納品書同梱による直送→受領証+番線印押印による取次伝票切替も承っております(送料小社負担にて)。電話・ファクス(0820-77-2451 早朝夜間休日0820-77-1739)もしくはメエル([email protected])でお問い合わせください。

【読者の皆様ゑ】
・小社より直送で、代金の合計額が1,000円を超える場合、送料は無料です。メエル便、レターパック、冊子小包、宅配便など、本の大きさ・重さにより、最も安く確実な方法でお送りします。
・大至急入用などのご理由により、書籍金額に比して大きな経費のかかる発送法(たとえば、定価1575円の本で、メエル便ならば16

0円で発送できるところを、740円の宅配便でお送りするといったケース)を指定された場合は、送料実費ご負担願います。
・ご注文の書籍は、郵便振替用紙同梱でお送りします。書籍の到着から10日以内を目処にご送金をお願いします。恐れ入りますが、郵便局への御足労と、振替手数料はご負担願います(窓口よりも、ATMを使ったほうが安く上がります)。
・銀行振込をご希望の場合、別途見積書、領収書等が必要な場合は、その旨お知らせください。
・代引サービスは取り扱っておりません。あしからずご了承ください。

スダイダイ直売時に同梱した文面より。「璃の香」(レモン新品種、2015年品種登録)の見本を同梱します。安全な国産レモンの需要は高まっていますが、供給に困難が伴っていました。レモンは高温乾燥にも寒冷にも弱く、病害多発、日本の気候では栽培が難し...
21/11/2025

スダイダイ直売時に同梱した文面より。

「璃の香」(レモン新品種、2015年品種登録)の見本を同梱します。
安全な国産レモンの需要は高まっていますが、供給に困難が伴っていました。レモンは高温乾燥にも寒冷にも弱く、病害多発、日本の気候では栽培が難しい。当農園でも従来レモンの植栽を回避してきたのですが、病害に強く気候変動に対応した優良品種があると知り、2022年春に植栽。以降、在来種の温州みかんから「璃の香」への改植を進めています。昨年10数個初結実、試食したところ、トゲのない爽やかな酸味と豊かな香り。宝、ガラス、水晶の透明感をイメージした命名に偽りなし。炭酸割に佳し、料理に佳し。普通に搾ってもよいのですが、果肉をひとかけ口に含んで食す、これまでにない「食べるレモン」として提案します。
植栽から足掛け4年で、少量なれど試供品提供までこぎつけました。販売可能な数量が確保できるようになるまであと2、3年はかかると思います(樹勢が強いため、意外に早く販売ができるかもしれません)。当農園の柑橘他品種と同様、農薬撒布を必要最低限に絞って栽培しています。収穫前の最終撒布は6月のカイガラムシ、ダニ類防除です。樹体を健全に維持するためには、カイガラムシ、ダニ類の防除だけは回避できません。

璃の香を写真(2、3枚め)のように切り分けます。種子なし(個体差で種子が1、2個入ることはあります)、皮離れよし。璃の香をひとかけ口に含んで、焼き鳥(塩)を食してみました。感動もんです。豚バラ塩焼き、牛タン、ステーキにも間違いなく合います。普通のレモンとは別次元! 酸味がやわらかく、レモンの食べっぷりがまるで違います。ビタミン補給、免疫力強化にうってつけ。冷酒はもちろん、さっぱり系の白ワインにも合うとおもいました。

みずのわ農園の減農薬スダイダイ直売、23日(日)まで受付け。詳細はメエルでお問合せください。周防大島特産、酢橙(スダイダイ)……といいましても、世間に広く出回っているレモンや柚子、スダチ等とは異なり、なじみの薄い方も少なくない、というより、...
19/11/2025

みずのわ農園の減農薬スダイダイ直売、23日(日)まで受付け。詳細はメエルでお問合せください。

周防大島特産、酢橙(スダイダイ)……といいましても、世間に広く出回っているレモンや柚子、スダチ等とは異なり、なじみの薄い方も少なくない、というより、都会住まいの方の殆どがご存じないと思います。酢橙は瀬戸内の島嶼部で広く栽培されてきた品種で、周防大島では「酢みかん」の定番であり、次世代に伝えたいすぐれた食文化の一つです。「果樹園芸大百科15 常緑特産果樹」(農文協、2000年)には、次のように記されています。

ダイダイ類の酸味は品種によっても異なるがだいたい5%あり、古くから食酢に利用されている。独特の香りと酸味は他の酢みかん類と同様さしみや鍋物によく利用されるが、ふぐ料理には欠かせないものである。果実が落果しないで長く樹上にとどまり、新旧の果実が重複して成り、代を重ねる。つまり代々として、ユズリハと同様に正月の縁起物とされる。また、黄橙色~赤橙色の果皮は黄金色に通じるとして、ミカン類は正月の縁起物となる。

とはいえ、「新旧の果実が重複して成」るまで樹上に成らせておくと、果汁が無くなってしまいます。食用としては実の青い11月頃から穫入れを始めます。この時期の酢橙は香りも清冽で、いちばん美味しいといわれます。12月に入ると文字通り橙色に色づいてきます。正月のお飾りに葉付きで使用するには、色づき具合が重要視されます。家庭用では大体2月末頃まで樹に生らせておいて要る分だけ穫入れて使います。色づいたものは香りが少し落着いた感じになりますが、これもまた美味いものです。旧正月頃のナマコには、色付きダイダイが合います。食べ物の旬というのは、実によくできています。

■保存
新聞紙でくるみ、それをさらにビニール袋でくるんで軽く口を縛り、冷蔵庫の野菜室に仕舞っておけば、2ヶ月程度は確実にもちます(拙宅では3月頃までもたせています)。
自家製ポン酢などに加工すれば、2~3年の長期保存が可能になります。

■食し方・活用法
・醤油と酢橙の果汁5:5もしくは4:6くらいの比率で合わせて、即席ポン酢に。大根おろし+青葱+橙ポン酢のとりあわせは、大島では冬場の鍋(水炊き、湯豆腐など)の定番です。もずく、かつお・牛肉・鶏肉たたき、鶏・魚の酒蒸し、ほか色々活用できます。
・カボス、スダチ、レモン等と同様に、そのまま搾って焼鳥、焼肉、焼魚、酢牡蠣、切りナマコに。カキフライ、チキンカツ、クジラカツ、焼きシイタケ、エノキホイル焼き、等々にも合います。
・甲類焼酎や麦焼酎の味と香り付けにも。
・カクテルにも使えます。
・なますを作るときに米酢のかわりに橙酢を使えば、香りよくあたりのやわらかいものに仕上がります。
・風邪をひいた時。寝る前に酢橙2分の1ヶを搾ってマグカップ1杯のお湯に溶いて飲むと身体が温まります。砂糖を入れる人もいますが、私個人は砂糖無しが好みです。「橙湯」という、周防大島の民間療法です。
・マーマレードにも使えます。減農薬栽培ですので、皮も安心して使えます。
・搾り終えた皮は風呂に浮かべて「橙湯」に。芯まで温もります。もちろん新品を浮かべるのもアリです。
・薄切りした皮を天日で干せば、天然入浴剤として長期保存可能です。
・皮の油を手足に塗るとアカギレ、シモヤケが治ります。冬のお肌にやさしく、アロマ効果も。

■自家製ポン酢の作り方
・酢橙の果汁800ml(20~25ヶ分)+本醸造醤油800ml(添加物てんこ盛りの新式醸造醤油=アミノ酸醤油ではなく、昔ながらの製法の醤油を使ったほうが間違いなく良いものが仕上がります)+日本酒200ml(三倍増醸酒は後味がくどくなるのでオススメできません)+昆布適量→3~5分沸騰(泡が大きいうちはアルコールが飛んでいない)→冷まして瓶(密栓できるもの)に詰めて冷蔵庫へ。原液1升に対し、歩留まり9合程度です。作りたては美味しくないので、1ヶ月程度寝かしてから使用します。2~3年保存可能で、熟成がきくとさらに美味しくなります。醤油差しに移し替えたり常温に置くと香りが飛ぶので、使う分だけ容器に出して瓶はすぐに冷蔵庫に仕舞って下さい。鍋の季節はもとより、端境期の初夏から夏場にかけても重宝します。この味を一度覚えると、市販の「味○ん」など食えたものではありません。
・自家製ポンズにごま油少々、青ヂソなど好みの薬味を足せば、冷やし中華のタレになります。
・肉野菜炒めの味付けにも重宝です。

2025年度産温州みかんについて2025.11.17 みずのわ農園昨日(11月16日)、家人のテゴにより、山の畑で大津四号(晩生温州みかん)と南柑20号(中生温州みかん)を収穫しました。2枚目の写真。大津四号M玉。見た目、いけてるみかんです...
17/11/2025

2025年度産温州みかんについて
2025.11.17 みずのわ農園

昨日(11月16日)、家人のテゴにより、山の畑で大津四号(晩生温州みかん)と南柑20号(中生温州みかん)を収穫しました。

2枚目の写真。大津四号M玉。見た目、いけてるみかんです。でも、味が薄いのです。すぐに味が消えてしまうのです。異常高温による品質劣化、ということです。この畑は毎年いいみかんが出来てきたのですが、昨年は品質劣化甚だしく、初めて直売を見送りました。今年は昨年を上回る高温で推移しました。この気候がみかんにとって良い筈がないとわかっていましたが、試食してみて案の定……でした。
市中で売っているみかんのレベルでは、これでもマルでしょうね。でも、うちの直売みかんでこの程度のものを出すわけにはいきません。ほんまにウマいみかんの味を知る者にとって、許されるレベルではないのです。残念ですが、致し方なし、です。

気候変動の急激な進行により、在来種の温州みかんの収量減と品質劣化が年々深刻の度を深めています。当農園では、ここ数年で日南一号(極早生)、宮川(早生)、南柑四号(中生)、古田(晩生)、青島(晩生)といった在来種温州みかん、太田ポンカンの栽培をとりやめ、デコポン、璃の香(レモン新品種)、カボス、スダイダイ、寿太郎温州への改植を進めてきました。いま栽培を続けている在来種温州みかんは、大津四号(晩生)6本、南柑20号(中生)1本のみです。

3枚めの写真は、青島・大津四号を伐採して寿太郎を植えた園地です。
写真をみてわかる通り、まだまだ先は長いですね。植付けから結実まで3年から5年、本格稼働まで8年から10年かかります。順調に育てばいいのですが、ゴマダラカミキリの幼虫が一匹株元から幹へと侵入すればお陀仏、イチから植え直しです。気候変動により害虫の活動開始時季が早まっています。農薬をまいてまいてまき倒して虫が寄り付かんようにすればよいのかもしれませんが、そんなことしてしまえば出来たみかんは人間の食えん代物になってしまいますよね。虫が死なず人間が死ぬという恐ろしいことも起こりかねません。

4枚めの写真は、ゴマダラ幼虫侵入により結実したまま枯死した寿太郎若木です。株元に木屑を見付け、針金を突っ込んで捕殺を試みたのですが通じず。この木は今年初収穫の筈が暗転しました。
5枚目の写真は、その若木を株元からへし折ったもの。ゴマダラ幼虫のアタマだか尻だか、穴の奥の方に見えています。
6枚めの写真は、それを切断したもの。こんなに食い破られたら駄目ですよね。ノコギリで切り刻んでしまいましたが、白っぽいやつがゴマダラ幼虫です。

目下、温州みかんは、寿太郎(超晩生)が唯一の頼みです。気候変動に対応した優良品種ですが、近年は秋の異常高温で着色が進まないなどの生理障害が発生しています。寿太郎もまた難しくなりつつあります。これが駄目なら、うちの農園でうまい温州みかんはもう作れません。
寿太郎は、現在こんな具合です(7枚目の写真。11月14日撮影)。青々としています。收穫はクリスマス前後から年末もしくは年明けにかけての見込みです。試食したところ、当然ながらアホほど酸っぱい。でも、味が入りかけているのがわかる。この先の気候状況によってブチ壊しになるのを危惧しますが、とりあへず、收穫時季が来るのを待ちます(8枚目の写真は日本丸安下庄湾仮泊、11月16日。山の畑の下の段はソーラーパネル、耕作放棄の進む現代農村風景)。

ついでに、デコポンはこんな感じ(9枚目の写真。11月4日撮影)。こちらはご機嫌さんに育っております。
いまの周防大島はすでに温州みかんの栽培適地ではなくなっています。この気候では、中晩柑のほうが、品質劣化なく安定的に生産を継続できるようです。当農園でも、カボス、スダイダイ、璃の香(レモン)、デコポン、甘夏はご機嫌さんに育っています。
これから先の直売は、寿太郎温州を維持しつつ、中晩柑中心にシフトしていかざるをえないと考えています。

「調査されるという迷惑 増補版」第2刷(2025年1月1日付)に不良品(乱丁)が発生していたことが、2025年9月5日にジュンク堂書店郡山店(福島県郡山市)で購入されたお客様からのお知らせにより判明しました。不良品は、400冊ほど出る可能性...
24/09/2025

「調査されるという迷惑 増補版」第2刷(2025年1月1日付)に不良品(乱丁)が発生していたことが、2025年9月5日にジュンク堂書店郡山店(福島県郡山市)で購入されたお客様からのお知らせにより判明しました。不良品は、400冊ほど出る可能性があります。
不良品は、本来121頁の入る位置(左頁)に122頁が入り、その頁をめくると、本来122頁の入る位置(右頁)に121頁が入っています(ノンブル・柱の位置がおかしい。頁繰りが、120頁→122頁→121頁の順になっています)。
書店・ネット書店、もしくは小社から直接ご購入された方で、不良品をお持ちの方は、メエルでお知らせください。無償で交換します。

詳細は、小社サイト、おしらせ頁を御覧ください。
https://mizunowa.com/topic/888/

「神戸元町ジャーナル」の本文で触れられていない大切なこと、写真というメディアの残酷さ加減、モダニズムの非人間性、終りなき加筆修正-神戸開港158年関連年譜の今後の課題、などについて話します。★本を糸口に高濱浩子が柳原一徳に訊く-神戸の地脈、...
27/08/2025

「神戸元町ジャーナル」の本文で触れられていない大切なこと、写真というメディアの残酷さ加減、モダニズムの非人間性、終りなき加筆修正-神戸開港158年関連年譜の今後の課題、などについて話します。


本を糸口に高濱浩子が柳原一徳に訊く-神戸の地脈、島の血脈
日程: 8月29日(金)
時間: 17:00〜
参加費: 1500円
場所: 本とお茶ほとり(神戸市兵庫区梅元町14-16)

お申込みは、「ほんとお茶ほとり」さんへ、メールまたはInstagramのメッセージでお願いいたします。

インスタグラム https://www.instagram.com/hotori_book_tea/
メエル hotori0811■gmail.com(■のところに半角アットマークを入れてください)

画像は、印刷立会当日の様子。ジャケットの刷色チェック。表紙と重ねると写真の色(スミのダブルトーン)が透ける。それを加味して刷色を合せる。富山市、㈱山田写真製版所にて。

画像=周防大島町久賀、鶴田書店の棚。農民文学者住井すゑの名言を思い出した。「憲法を変えるなら「ウソつくな」の1条だけでよい」「憲法の条文が103条もあるもんだから、あいつら政治家バカばっかだから読んでも理解できない。「ウツつくな」の1条だけ...
29/07/2025

画像=周防大島町久賀、鶴田書店の棚。

農民文学者住井すゑの名言を思い出した。
「憲法を変えるなら「ウソつくな」の1条だけでよい」
「憲法の条文が103条もあるもんだから、あいつら政治家バカばっかだから読んでも理解できない。「ウツつくな」の1条だけにすれば、中曽根なんてヤツが如何に憲法違反のインチキ野郎かわかる」

4ヶ月経ってしまったが、あほ息子の小学校卒業式での保護者代表謝辞。

卒業生保護者を代表して謝辞を述べさせていただきます。
先生方、地域の方々。子供たちを6年間見守っていただき、ありがとうございました。子供たちが地域の学校に通う、かつては日本中どこへ行っても当り前に見られた風景でしたが、市町村合併と少子化により学校の統廃合が進み、ことに島嶼部や山村にあっては学校が存続していること自体が珍しくなってしまった昨今にあっては、安下庄の毎朝の風景は貴重なものであると言えましょう。子供が消えた地域は灯が消えたようだ、といわれます。細々とではあっても、この安下庄の地に、これからも小学校があり続けていくことを願ってやみません。
子供を学校に送り出す親として、心配は尽きませんでした。交通事故にあいはしないだろうか、川に落ちたりしないだろうか、考えだせばキリがありませんが、無事に行って無事に帰ってきておくれ、そう念じて学校に送り出してきました。
小学校の6年間は子供が親の手を離れる第一歩、大人へと変わっていく子供たちのこれからの長い人生を思えば、いつまでも親が手を引いて歩くわけにはいかないとわかってはいるのですが、親というものはおそらく死ぬかボケるまで子供を案じ続けるのでしょうし、私の親も、そのまた親も同様だったのでしょう。自身が人の親になってわかったことの一つです。
先生方、地域のみなさんの見守りのお陰で、6年間、一人の子供も欠けることなく、卒業の日を迎えることができました。重ねて御礼申し上げます。
さて。卒業生が4年生の時、3・4年生合同のみかんの総合学習で1年間、ほぼ月イチで農薬撒布以外の現場作業、学期ごとに2回程度の座学を行いました。肥料の三大要素、人間でいうところの三大栄養素にあたる窒素、リン、カリの由来を、作業現場で説明しました。みかん肥料の窒素とリンは魚粕、これは島根県浜田漁港で水揚げ、広島、岡山の工場で加工したもの。国産です。でも、魚をとりに行く漁船の船体となるFRP(繊維強化プラスチック)は石油由来、資材を運ぶトラックの資材としての鉄鋼、燃料、すべて輸入です。塩化カリ鉱石は日本では採掘できずすべて輸入。中国、ロシアなど、国際関係上難しい国が相手です。人口増加による途上国の需要増と、ウクライナの戦争の影響もあって、肥料価格が高騰し、世界の国の間で肥料の奪い合いにもなっている。海の向こうの戦争が、この島にも影響を及ぼす。島に暮らしていても私たちはグローバル化と無縁ではないのだ。地域の産業から世界の動きまで学べる。戦争が続けば農業も安定して続けることができないのだ。歴史につながる現代社会の問題として授業を行いました。
みかん学習の最後のまとめとして、一昨年の春休みに全員集まってもらい、オカジョウの畑に寿太郎温州みかんの苗木を植えました。担任のH先生のおじいさんが大工さんで、腐食に強い桜の木をカットして提供してくださり、みかんの木に掛ける名札を作りました。苗木は2人1班で1本ずつ植えました。みかんの苗木がまだ小さく、風で飛ばされてはいけないので、名札は我が家で保管しています。この木から収穫できるのは卒業生が高校に入る頃になろうかと思います。その日を楽しみに、みかんの管理を続けていきたいと思います。
最後に一つ。
やはり、この子たちの未来を案じてしまいます。少子高齢化と人口の偏在による担い手不足、そして急激な気候変動により食糧生産が危機に陥っています。大島の基幹産業として位置づけられてきたみかん生産も、先行きが危ぶまれています。歴史をひもとけば、食糧危機こそ戦争の引き金です。基本的人権の尊重、戦争の放棄、戦力の不保持などをうたった憲法のおかげで、この80年間、アメリカの核の傘の下にありましたが、欺瞞的とはいえ戦争をしてこなかった。たったの一度も他国の人を兵器で殺さなかった。誇るべき昨日を持てぬこの国にあって、80年間戦争をしてこなかったという誇るべき今日がある。学問の世界に自身の存在証明を見出し、人文歴史社会を学ぶことを生業としてきたなかで、私はそう考えるようになりました。憲法を変えようという流れが強まり、世界中で核武装が拡大され、海の向こうの戦争が終わらない、いまの時世にあって、この子たちが将来、戦争に巻き込まれるようなことがあってはならぬと考えます。
民俗学とは何かと問われて、日本の民俗学の創始者である柳田國男は、こうこたえました。この国土にかつていた者たち、今いる者たち、そして、これからやって来る者たちのために行われる学問である。すべての学問が、この一点に行き着くとおもいます。いまここにいる子供たち、これからやってくる子供たちの未来のためにも、先生方には、困難であっても気張ってほしい。家庭にあっては親の責任ですが、学校という場にあって子供たちを守り、戦争の人類悪、平和と人権の尊さをしっかりと教え諭すこと、それは、先生方だけが頼りです。いまここにいる子供たち、これからやって来る子供たちの未来のために、先生方へのエールという形で、謝辞といたします。

「神戸元町ジャーナル―通り過ぎた人々、喪われた街」書容設計 扉野良人表紙写真 相尅 安井仲治 1932年撮影 2004年ゼラチンシルバープリント 名古屋市美術館蔵「アサヒカメラ」1936年9月号「安井仲治傑作集」より、安井のエッセイを表紙袖...
24/07/2025

「神戸元町ジャーナル―通り過ぎた人々、喪われた街」
書容設計 扉野良人
表紙写真 相尅 安井仲治 1932年撮影 2004年ゼラチンシルバープリント 名古屋市美術館蔵
「アサヒカメラ」1936年9月号「安井仲治傑作集」より、安井のエッセイを表紙袖(小口折、表3側)に収録。
表紙用紙 OKミューズガリバーエクストラ ホワイトS 菊判T目118kg ダブルトーン(K/2°)山田写真製版所黒田典孝PD渾身の印刷設計、安井が追求した漆黒のトーンを再現。

なかなか書評が出えへんのだが、読み込んで書くとなれば難物であろうことは間違いない。べたべた褒めてくれとは言わないし(逆に嬉しくない)、多少くさされてもよい。きっちり読み込んだうえでの書評が出ると嬉しいし、なんやこいつ前書きと後書きとアマゾンの紹介文しか読んでへんやないかという、つまらんげな書評が出ると嬉しくない。
奈良新聞にいた当時、担当デスクの厚意で時々書評を書かせてもらっていた。著者をたずね、休みをとって県外へ取材に出かけたことも度々あった。向上心を伴った趣味の延長でもあったのだが、書く毎に確実に筆力(=読む力)が伸びたという確信があった。
Yahooニュースともう一つ何だったけか、イベント紹介ついでの本の紹介記事がネットニュースの記事に出ていたが、われ、読んでへんやろ! とツッコミたくなるレベル、これにはがっかり。まあ、こたつ記事書いてギャラをもらえるネット記者なんてのは、物書きの無免許運転みたいなもの。期待するほうがアタマおかしい。
林哲夫画伯が書いてくれた。見るべきところをちゃんと見ている。
https://note.com/daily_sumus/n/na2c5ef051d6b

住所

周防大島町西安下庄、庄北2845
Oshima-gun, Yamaguchi
742-2806

ウェブサイト

http://d.hatena.ne.jp/mizunowa/

アラート

みずのわ出版/みずのわ写真館/みずのわ農園がニュースとプロモを投稿した時に最初に知って当社にメールを送信する最初の人になりましょう。あなたのメールアドレスはその他の目的には使用されず、いつでもサブスクリプションを解除することができます。

事業に問い合わせをする

みずのわ出版/みずのわ写真館/みずのわ農園にメッセージを送信:

共有する

カテゴリー