15/06/2025
昨日の生ニンニク販売案内より、以下。
年に一度、収穫時期しか食べられない「生にんにく」という、爆裂にウマいものにつきまして。
国産種にんにく、肥料、燃料等諸経費のさらなる高騰に直面しております。
今年は生育が遅く、収穫期が梅雨時に重なってしまいました。梅雨に入ったといっても、例年なら適度に中休みが入るものですが、今年は降りっぱなしです。1週間以上雨続きで収穫するタイミングがない。このままでは土の中で皮が溶けて腐ると判断、12日(木)の午後、雨と雨の合間を縫って、2時間かけて21キロ程度取込みました。数日晴天が続いて苞がよく乾いた時に収穫すべきところ、そのようなタイミングが確保できぬと見切りをつけての収穫となりました(6月に入って以降、收穫のタイミング無し。今年は特に難しい)。
取込んだまま放っておけばカビがふきます。このあと軸と根の除去、皮剥きに2時間かけて、初日の作業を終了。
生育の遅いひと畝(300株程度)を収穫せず残しました。来週晴天予報ですので、土が乾ききらなくても次の雨が来ないうちに収穫するしかありませんが、この雨で全滅の可能性もあります。
翌朝と翌翌朝、新聞紙の交換とコンディションチェックに各2~3時間を要しました。たかだか21キロの収穫および収穫直後の管理で、3日間にわたり10時間の労働です。土作り、畝立て、種伏せ、草取り、施肥、トウ摘み、枯葉除去、等など。時給で考えたらアホらしくなります。農業を時給で考えてはいけないのですが、これが実態です。労働の重さに対し、農作物の価格が不当に安すぎるのです。
いま、コメ不足と価格高騰で大変なことになっています。コメにしても、これまでが安すぎたのです。従来の相場、5キロ2,000円では、農家のとり分は実質1,000円程度です。1反(10アール)の田んぼからとれる米の量が500キロ、売上げたったの10万円ですよ。肥料、燃料、諸資材、農薬ほか差し引けば、農家なんてタダ働きです。そりゃあ、農家の倅が継がずに逃げるのも道理です。いま踏ん張っているジジイババアが死ねば、コメどころか、日本のありとあらゆる農作物、無くなってしまいます。……ワシがここで怒ってもどうしようもないのだけれど。