06/08/2023
【松川るいセンセイのもっと深い問題】
「女性」と聞いて真っ先に頭に浮かぶのは子育てをしているシングルマザーの顔だ。両親でも大変な生活と子育ての両立をこなしながら懸命に生きている姿に尊敬の念すら覚える
▼松川るい参議院議員のパリ視察の軽率な行動が批判を浴びているが、この問題よりさらに深い問題がある。彼女は政権政党の女性局長でありながら、LGBTQ法案について、私の政治活動の中では優先度が低いとして関心を示さなかった。女性専用スペースをどう守るか、女性が安心して暮らせる社会はどうあるべきか、という切実な問題に対して、さしたる方針を示すこともなく、行動もしなかった。これでは何のための女性局長かわからない
▼松川議員は大阪選挙区選出だ。ご承知のとおり大阪は維新の牙城であり自民党は弱小政党だ。昨年参議院議員として2度目の当選を果たしたが、それを支えたのは衆議院の支部長たちだ。衆議院の候補者でもある支部長が選挙に弱いとして党本部直轄で公募になったことで、いったんクビになった格好だ。7月6日、松川議員はツイッターに『「我こそは!」と思う優秀で情熱ある人材を求めます。奮ってご応募下さい。特に、若い方、女性、大歓迎です。』と書き込み、応募を促していた
▼クビになった支部長たちは昨年の参議院選挙で自分を応援してくれた。党幹部でもない彼女が党を背負った発言をする必要はなく、むしろ応援してくれた支部長たちへ励ましいたわりの発言をするのが普通だろう。安倍元総理存命中から、憲法改正など保守的な立場をとっていたが、伝統的な価値観を大切にする保守の人とは到底思えない。東大・外務省出身の才媛でも「惻隠の情」という言葉は知らないようだ。パリでの軽率さは謝罪で済むが、政治家としての本質は隠しようもない。(Y)
2023.08.07