10/10/2025
外で飲まなくなって何年になるか。高校、大学の同窓会その他で年五回ぐらいか。一つには食い物がそれほどうまく感じないせいである。それから酒によってタクシーやらなにやら帰りが面倒なこともある。食い物については特に宴会料理はうまくない。宴会の前に自宅で食っていくことが多い。酒もあまり良いものはない。これも自宅で飲んだほうがうまい。かといって高い酒を飲むわけではない。酒の始めはビールとなるが自宅ではほとんど飲まない。あれほど飲んだ日本酒も数年前に糖尿病の警告を受けてからほとんど飲むことがない。情けないことである。代わりに焼酎とウイスキーを飲む。何年かかかってウイスキーは味がいくらかわかったつもりでいるが、焼酎は相変わらず味がわからずただ酔うために飲んでいる。それでも素面のつまらなさに比べればよいのだろう。ウイスキーは昔はスコッチが最上と言われていたのだが、最近ずいぶんとまずくなった気がする。日本のそれは随分と評判が良い。評判が良すぎて値段が高くなりすぎてはいないか。数年前にイギリスのデュワーズの評判が良くなってずいぶんと飲んだが最近は出回りすぎてあちこちで見かけるようになった。こうなるとつまらない。休肝日と言うものがあるらしい。全く従ったことがない。酒は日々規則正しく飲むべしとは誰に教わったわけでもなく我が思いである。が、問題は女房殿である。何かしらうるさい。あと一杯、あと何杯といわれる。それは李白の詩をわからない故である。大体が酒を飲まずして文学はわかりようがないのである。そして酒を飲んだから文学がわかるものでもないのであるが。で、あれば飲むにこしたことはない。おりしも秋である。
(酔子)