
21/09/2025
【『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』】
今宵、恋川春町(演:岡山天音)が命を絶ちました。「死んだフリをして、また戯作の世界に戻ってくるのでは…」と淡い期待を抱いていただけに、その最期は胸に迫ります。
「豆腐の角に頭をぶつけて」果てるという、戯作者らしい皮肉と哀切に満ちた幕切れ。
そして、最後まで春町を守ろうとした藩主・松平信義(演:林家正蔵)の姿が、主従を超えた温かな絆を感じさせました。
さてさて、今宵のべらぼうな見どころは──。
☆べらぼうな見どころ・その1|「定信批判」に気付いた定信
蔦重(演:横浜流星)らが満を持して刊行した『鸚鵡返文武二道(おうむがえしぶんぶのふたみち)』。前作『文武二道万石通(ぶんぶにどうまんごくとおし)』に続く痛烈な風刺に、意気揚々としていたのも束の間──。ついに松平定信(演:井上祐貴)の逆鱗に触れ、刊行中止の沙汰が下されてしまいました。
前回、てい(演:橋本愛)が危惧していた通りの展開に、胸がざわつきました。表現の自由と権力の圧力、そのせめぎ合いは、時代を超えてなお重く響きますね。
☆べらぼうな見どころ・その2|朋誠堂喜三二、筆を折らず
「筆を折る」と語っていた朋誠堂喜三二(平沢常富/演:尾美としのり)。
ところが吉原で開かれた大送別会の席では、皆から惜しまれる声が次々と上がり、結局は執筆を続けることに。
「どうせ蔦重が仕掛けたんだろ」と分かっていながらも、笑顔で受け入れるあの雰囲気が、実に温かく楽しい場面でした。
さらに、おちよ(松の井、演:久保田紗友)が年季を明け、手習いの師匠になったという朗報も。
これまで『べらぼう』の花魁たちは、吉原を出てからも厳しい運命に晒されることが多かっただけに、おちよの幸せそうな姿は心からホッとしました。
☆べらぼうな見どころ・その3|平賀源内は生きている?
前回、鳥山石燕(演:片岡鶴太郎)が亡くなる直前に現れた謎の人物。
着物の柄から「もしや平賀源内(演:安田顕)では…?」とネットをざわつかせましたが、今回もまた怪しい人影が。
そして蔦重が放ったひと言──「源内の亡骸は誰も見ていない」。
あえてそう言うことで、ますます真相が気になって仕方ありません。源内はどこかで生き延び、定信の時代を冷ややかに見つめているのでしょうか?
【べらぼう 満喫リポート】では、『初めての大河ドラマ べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』編集者と月刊『サライ』ライターが、兼業作家たちの苦悩、クナシリ・メナシの戦い、恋川春町の死について徹底解説!
記事はこちらからどうぞ
https://serai.jp/hobby/1242490
本日のキーパーソン「恋川春町」と「平秩東作」と『鸚鵡返文武二道』についての解説記事もあわせてどうぞ!
恋川春町:https://serai.jp/hobby/1222562
平秩東作:https://serai.jp/hobby/1215950
『鸚鵡返文武二道』:https://serai.jp/hobby/1241660
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ライターI(以下I):『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(以下『べらぼう』)も第36回になりました。政権は田沼意次(演・渡辺謙)から松平定信(演・井上祐貴)に移り、それを受けて蔦重(演・横浜流星)らは『文武....