13/02/2024
ぽんしゅ情報館
日本を代表する日本酒イベント「にいがた酒の陣」
こんにちは、新潟大学大学院 日本酒学コースのはづきです。
今年は3月9日・10日に朱鷺メッセで「にいがた酒の陣2024」が開催されます!
今回は、日本を代表する日本酒イベントである「にいがた酒の陣」についてお話しします。
▪️にいがた酒の陣の歴史
にいがた酒の陣は、2004年に第1回が開催されました。当時は、朱鷺メッセ展示場ホールの三分の一ほどの規模でスタートしましたが、開場とともに多くの人が入場し、会場はあっという間にいっぱいになりました。これは、「今までに飲んだことがない酒蔵の酒を飲みたい」というお客様の気持ちがあったからだと考えられています(※1)。当初は一度切りの企画の予定でしたが、リクエストが多かったため翌年からも継続され、現在も続いています。
しかし、2004年以降続いたにいがた酒の陣は、東日本大震災とコロナ禍により2011年と2020年〜2022年は中止されています。昨年2023年に再開しましたが、以前とは参加形式が変更。以前は、入場無料で試飲チケット制でしたが、入場にもチケットが必要となり、時間制限も設けられました(※2)。
▪️にいがた酒の陣の特徴
一つ目の特徴は、動員数の多さです。2018年には、14万人を動員するイベントに成長しました(※3)。当時の会場の写真をみる(※4)と、会場が人であふれかえっており、このイベントの人気の高さが伺えます。
二つ目は、参加酒蔵の多様性です。2023年は新潟県の80の酒蔵が出店しました。提供される酒の種類が豊富なのも人気の理由のひとつです。
日本酒のイベントは沢山開催されていますが、一度にこれだけ多くの酒蔵を楽しめることはめったにありません。また、実際に酒造りに携わっている方と話して、その日本酒について詳しいストーリーを聞けるのも嬉しいですね。
▪️はづきの独り言:「日本酒イベント」のあり方
「日本酒イベント」の魅力は、日本酒の味の豊富さを体験できるところだと思います。日本酒とひと口に言っても、味わいは蔵や銘柄によってさまざまです。少しずつテイスティングし、自分の好みを見つけることができるのは、イベントのメリットです。
また、友達や家族、参加者同士、酒蔵の方との交流も大きな魅力ではないでしょうか。一緒に来た人や周りの参加者やブースの酒蔵の方と、お酒について話しながら楽しめるのは、対面のイベントの醍醐味であると思います。
酒蔵の方はお酒の造り方について説明してくれることが多いですが、「なぜこのお酒を造ったのか」という想いの部分を聞けると、お客さんはそれぞれのお酒の特徴をより強く理解できるのではないかと考えています。
去年は参加者として楽しませていただきました。初参加でしたが、お酒の飲み比べはもちろん、隣に並んでいる方と話したり、酒蔵の方から直接説明を聞いたりできるのはとても楽しかったです。事前に飲みたいお酒をリサーチしていたのですが、通りかかって気になるお酒を飲んで自分好みのお酒に出会える体験もでき、貴重な時間となりました。
今年の9日はスタッフとして参加します。私が参加者として楽しめた部分を参考に、今度は自分が楽しませる側にまわれるよう頑張りたいと思います!
参考文献
(※1)新潟大学日本酒学センター『日本酒学講義』ミネルヴァ書房,2022,p106-114
(※2)「新潟県酒造組合 ”「にいがた酒の陣2023」の開催について”」https://www.niigata-sake.or.jp/news/5706/
(※3)湯田浩司、岸保行(2019)「「新潟淡麗にいがた酒の陣2019」開催に伴う経済波及効果の分析」『新潟大学経済論集』第107号 2019-Ⅰp.37-56 fil:///C:/Users/bu019037.BU019037-PC/Downloads/107_37-56.pdf
(※4)"2500円で500種類の日本酒が飲み放題だと…!?「にいがた酒の陣」はガチ勢も初心者も大満足の日本酒フェスだった"みんなのごはん(https://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/rurico/4491 )