29/11/2021
はじまりは、常に新しい対話からこそ、はじまります。
対話の場(「同意」ではなく「理解」の場)を作り続けることが、健康的な場を育てていくために大切だと思います。
原始的な対話の場を想像してみてください。人類が言葉を生み出し、意思疎通がしやすくなった太古の時代です。焚火を囲みながら、「どうやってこの過酷な自然を生き抜いていこうか」と、人や家族が集い、共に悩み切実に真剣に考え続けてきた歴史があります。そうした対話の結果、個人の利益だけで集う「群れ」の時代から、個人と場の利益を共に尊重できる「共同体」や「社会」という機能的な人間関係の場が形成されていったはずです。それは対話のプロセスの結果です。
対話(ダイアローグ)は、独白(モノローグ)の応酬のように一方通行のやりとりを指すものではありません。お互いに内面の変化が起き、関係性も変化していく創造的な場です。
既に知っている自分の知識を提供するモノローグではなく、対話により未知の自分を発見し、対話を介して未知の自分を発見します。自分と相手を新しく発見することで、お互いの心は強く動き、心の世界で深い共鳴や共振が起きます。
対話はただのおしゃべりと違います。対話にはルールが必要です。
例えば、「未来を語る」、「相手を肯定する」、「フェアで安全な場」をつくる、というルールだけを共有して対話を進めてみてはいかがでしょうか。
わたしたちは、対話の結論を急ぐのではなく、創造的な対話が成立する場を作ることが先決です。「未来を語る」ことで対話を前へ前へと推進させていき、「相手を肯定する」ことでお互いの存在や人生観を尊重し、「フェアで安全な場」を保ち続けることで開かれた自由な表現の場が生まれます。対話の場のちょっとした初期条件の工夫で、対話の質が変化し、お互いが深く理解しあう場が立ち上がります。
自然豊かな軽井沢もまさにそうした先人の対話の歴史で受け継がれたものです。対話のある場が信頼の土壌となり、お互いの善意や優しさが呼びさまされる町として受け継がれるのだと思います。
100年後の未来を考えることは、わたしたちが「よき祖先」になれるかどうかの試金石だと思います。
最後に、 ビートルズのアルバム『Rubber Soul』から、If I Needed Someoneをお送ります。ジョージ・ハリスンの曲です。
翌年にハリスンの妻となったパティ・ボイドに向けて書かれた楽曲で、3声のハーモニーと12弦エレクトリックギター、リッケンバッカー・360/12で演奏されたギター・パートが特徴です。
●George Harrison sings "If I needed someone" (HQ audio)
https://www.youtube.com/watch?v=yne7OCeNR8s
●The Beatles - If I Needed Someone (Mashup Video)
https://www.youtube.com/watch?v=A8dLntONeIA
ビートルズの音楽も、色々な音が同時に重なることで複雑な倍音を出し、豊かになります。
対話も、そのように多様な人が重なることで損なわれるのではなく、深まるようにありたいものです。
●1曲目:カーペンターズ「We've Only Just Begun(愛のプレリュード)」(1970年)作詞・作曲 ポール・ウィリアムズ、ロジャー・ニコルズ(アルバム『Close to You(遙かなる影))カーペンターズ(1970年))(3:04)
●2曲目:ビートルズ「If I Needed Someone」(1965年) 作詞・作曲:ジョージ・ハリスン(アルバム『Rubber Soul』)(2:23)
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The Beatles / If I Needed Someone -
If I needed someone to love
You're the one that I'd be thinking of
僕が恋に落ちたのなら
その相手はあなたの他には考えられないね
If I needed someone
If I had some more time to spend
もし僕が恋に落ちたならね
もしもっと時間があったなら
Then I guess I'd be with you my friend
If I needed someone
そのときはきっとあなたと一緒に過ごすんだ
もし僕が誰かと一緒に思ったならね
Had you come some other day
Then it might not have been like this
あなたと過ごしてきた日々が別のものだったら
こんな気持ちにはならなかったのかもね
But you see now I'm too much in love
Carve your number on my wall
でももう僕はあなたに惚れてしまったんだ
僕の壁にあなたの番号を刻む
And maybe you will get a call from me
If I needed someone
Ah, ah, ah, ah
そしてきっといつか電話をかけるね
恋しい気持ちに僕がなったらさ
If I had some more time to spend
Then I guess I'd be with you my friend
もしもっと時間があったなら
そのときはきっとあなたと一緒に過ごすんだ
If I needed someone
Had you come some other day
もし僕が誰かと一緒に思ったならね
あなたと過ごしてきた日々が別のものだったら
Then it might not have been like this
But you see now I'm too much in love
こんな気持ちにはならなかったのかもね
でももう僕はあなたに惚れてしまったんだ
Carve your number on my wall
And maybe you will get a call from me
僕の壁にあなたの番号を刻む
そしてきっといつか電話をかけるね
If I needed someone
恋しい気持ちに僕がなったらさ
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2021年の1月から毎月放映し、2021年12月で一度ラジオは終了になります。
感染症で大変な時期に、町民の方をなんとか勇気づけたいと思い、とりあえず1年と思いはじめたのでした。
ちなみに。12月は、12/26(Sun)(AM10:30-10:55)です。
This video was made by me (Kitsu) using both 1966 Budokan Concerts."If I Needed Someone" is a song by the English rock band the Beatles, written by George Ha...