
09/09/2025
《もうすぐ新刊が出ます》
海と月社の次の新刊は今月末発売です。
タイトルは『オマルの日記:ガザの戦火の下で』。
著者のオマル・ハマドさんはガザで生まれ育った29歳の若者です。
2023年10月にイスラエルから攻撃を受けて以来ずっとXで現状を発信し、世界中の人々の心を動かし続けています。
ここに収められているのは、その貴重な日々の記録です。
日本でも、SNSでガザの様子を注視しつづけている方には、オマルさんはおなじみでしょう。
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編訳は最所篤子さんです。近年では『小さなことばたちの辞書』『ジェリコの製本職人』などの翻訳でご存じの方も多いと思います。
最所さんも2023年10月以来、ボランティアによるX上でのガザ関連ポスト翻訳( #ガザ翻訳)のおひとりとして活動されています。
そもそもこの本は、ガザで実際何が起きているのか、人々はどんな生活を強いられているのかを伝えたい、そしてオマルさんはじめガザの人々を支援したいという最所さんが、弊社に書籍化企画をご提案くださったのが始まりです。
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海と月社では企画の持ち込みは基本的にすべてお断りしています。
年間点数を抑え、そのぶん1冊ずつを長く売るという方針なので、常に数年先の分まで版権を取得済だからです。
それらを地道に、順番に刊行するのでいつも精一杯です。
でも、この本は例外でした。
一刻も早くジェノサイドを止めてほしいと願っている以上、ここは少々無理をしてでも協力すべきだと思ったのです。
また、すでに国内外の研究者や知識人たちによる優れたガザ関連書籍が出ている中で、無名のガザ市民自身が過酷な日々を綴ったものは見受けられず、それはぜひ伝えたかったということもあります。
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ガザに関心が深い方はもちろん、なんとなくしか知らない方にこそ、お手にとっていただけたらと願っての刊行です。
ふだん本を読まれている方ならすぐに、オマルさんの独特の美的感覚、繊細な感性、そして豊かな文才に気づかれるでしょう。
200p少々の中に難しい話は何もなく、わかりにくそうなところには最所さんによる懇切丁寧な注がついています。
只今予約受付中です。
本が出来上がったら改めてご報告します。
どうぞよろしくお願いいたします。
#オマルの日記