Doukeisha Co., Ltd. / 憧憬社

Doukeisha Co., Ltd. / 憧憬社 株式会社憧憬社の公式facebookページです。

●ミッション
リビングに書棚のある暮らしを・・・
家庭内に美しい絵本が並ぶ暮らしをご提案します。

●会社概要
2003年の創業以来、憧憬社は、世界の様々な国々から、選りすぐりの絵本を発掘、輸入して参りました。毎週土曜日曜に開催しております『がいこくえほん展』では、読み語りやブックトークを通じて、洋書絵本の魅力を、全国各地にお届けしております。

●商品・サービス  
アメリカ、イギリスといった英語の国々のみならず、フランス、ドイツ
イタリア、スペイン、ギリシャ、ロシア、スウェーデン、エクアドル、インド、
韓国などさまざまな国々から直輸入した洋書絵本です。ほとんどの絵本が、まだ日本ではあまり知られていない、日本語未出版のものです。
― 絵本は実際に手に取っていただかないと、本当の魅力はお伝えできない。 ―
という考えから、全国各地を巡回して『がいこくえほん展』を開催しております。
読み語りやブックトークを通じて、洋書絵本の魅力を分かりやすくご紹介します。

【えほん展ご報告】10月4日(土), 5日(日)静岡県静岡市清水区静岡市清水文化会館マリナート今回は静岡市清水区に行ってまいりました。清水区では11年ぶりです。憧憬社としては3回目の開催になります。実はそれ以前、私たちが別の会社に所属して活...
07/10/2025

【えほん展ご報告】
10月4日(土), 5日(日)
静岡県静岡市清水区
静岡市清水文化会館マリナート

今回は静岡市清水区に行ってまいりました。清水区では11年ぶりです。憧憬社としては3回目の開催になります。実はそれ以前、私たちが別の会社に所属して活動していた頃、まだ清水区が清水市だった頃にも、数回の開催があります。
その頃には、もうすでに本離れは進んでおりましたが、今よりは書籍を家庭内に並べることが当たり前で、私たちの所属した会社も全国に多くの社員を抱えて、各地で「世界の絵本展」と称するイベントを開催していました。何と静岡市にも10数名の社員がいる営業所がありました。今よりもはるかに絵本が売れていたのです。当然のように、子どもたちの “座って聞いてくれる” 様子も、今とはかなり違っていました。
さて、清水…。実は当時から、お客様がなかなか集まってくださらず、やや苦戦する街でした。しかし11年も時間が経ちました。私たちのPR方法も新しくなって、かつて苦戦した場所でも何とかなることが増えました。不安もありつつ、挑戦するつもりでの開催でした。

・・・ご予約はなかなか入りませんでした。追加の広告を出したり、お客様にご紹介のお願いメールもお送りしましたが、最近増えた前日当日の “駆け込みのご予約” もほとんどなく、やや残念な2日間になってしまいました。
お客様が少ない街では、やはり “子育て世代” が少なくなります。今回も、約2/3のお客様は、すでに子育てを一段落された世代の女性たちでした。日曜日の午後は、なんとお子さんは2歳の女の子がお一人のみ、という初めて経験する結果となりました。そして2日間とも、大きいお子さんがほとんど来ておらず、小学生以上のお子様は2日間で3人だけです。そしてやはり、お父さんのご来場も少なくなりました。

しかし来てくださっているお子さんたちの様子は、素晴らしいものでした。
日曜日の午前中は唯一満席となる時間でしたが、「禎子の鶴(原爆の絵本)」を読んだときの、次第に静まり返っていって、最後に張りつめたような空気になる幼児さんたちの姿を、多くの皆さんに知って欲しいです。この時間、子どもたちはみんな、まだ小学校にも行っていらっしゃらない小さなお子さんばかりでした。普段から、そういう時間が積み重なっていることがよくわかります。そんな時間を家族で共有していれば、ほんの小さな赤ちゃんでも、そうなってくれることを知って欲しいです。

同じ時間には、今回唯一の10代のお客様、高校2年生の女の子が来てくださっていました。やはり、とても落ち着いた大人らしい部分と、子どもらしい可愛らしさが同居されてる素敵な高校生でした。将来の目標もはっきり決まっていらっしゃって、それを教えていただいたときの受け答えの内容、話され方、それについてお母さんとやり取りされるときの親子の空気、とても素敵でした。

この時間には、もう一つ楽しいエピソードがありました。
「おやゆびひめ」を紹介する中で、私はいつも、子どもたちに「“モグラと結婚しなさい” って言われたらどうする?」と聞いてみます。この絵本はかなり写実的なイラストで、登場するカエルやネズミ、モグラがリアルに表現されて、おやゆびひめよりも大きく、ユーモラスながら迫力満点に表現されています。
子どもたちの反応は様々です。少し固まって首を横に振る子もいれば、ニコニコと元気よく「絶対にいやー」と叫ぶ子もいらっしゃいます。男の子には「俺ならぶっ飛ばす!」というようなお子さんもいらっしゃいます。
今回は、一番後ろに座っていらっしゃった5歳の女の子に聞いてみました。女の子は、クールな感じで少し面倒くさそうに、やや斜めを向きながら首を振って、「いやだっ!」と言いました。そして、
「だって、わたし、もう決まってるから!」
大人たちがみんなで笑ったことは言うまでもありません。「決めてるから」ではなく「決まってるから」という言い方が、とても大人びて可愛らしかったです。

実は最近、子どもむけの簡単な展開や、かわいいイラストに慣れてしまって、この絵本の世界についてこられずに、ポカンとしているお子さんも増えています。小学生のママが「モグラを知らないかもしれません。」と苦笑いされることもあります。
しっかり話の流れに乗っかって来てくれて、すべてを分かった上で「馬鹿な事聞かないで」という5歳の女の子とのやり取りは、本当に楽しい時間でした。

実はこのご家族、日曜日唯一の “お父さん” がご一緒のご家族でした。そして、お父さんは入室されてからブックトークが始まるまでの間、絵本を開いては、「あー、これ見て見て、きれいだねー」と、楽しそうにお子さんに見せてくださっていました。お母さんの方が、一歩下がられて、優しくその様子を見ていらっしゃる感じでした。またお母さんは、他の絵本をご紹介した時には、心からの涙を流して感動してくださいました。(どちらかというと大泣きという感じです。)今度はそれをお父さんが優しくサポートする様子を、お子さんも一緒にご覧になっていらっしゃいました。
ブックトーク後も長い時間過ごしてくださったこのご家族、お母さんによると、絵本展に積極的に申し込んでくださったのはお父さんだそうです。お父さんは、娘さんの結婚相手について「あとでよく聞いてみます。」と笑っていらっしゃいました。

・・・さて次回は、10月11日(土), 12日(日)、山梨県甲斐市「敷島総合文化会館」で開催いたします。実は甲斐市も、ご予約がほとんど入っていません。かなりピンチです。お好きな皆さん、是非遊びに来てください。お知り合いの方には、是非お知らせください。
詳しくは、https://www.gaikokuehon.com

【えほん展ご報告】9月27日(土), 28日(日)三重県松阪市カリヨンプラザ今回は松阪市に行ってまいりました。14年ぶりとなりました。三重県では、2023年12月に津市で開催して以来1年9カ月ぶりです。実は三重県内は、他の地域に比べて会場使...
30/09/2025

【えほん展ご報告】
9月27日(土), 28日(日)
三重県松阪市
カリヨンプラザ

今回は松阪市に行ってまいりました。14年ぶりとなりました。三重県では、2023年12月に津市で開催して以来1年9カ月ぶりです。実は三重県内は、他の地域に比べて会場使用料が高めに設定されているところが多いので、ちょっと足が遠くなってしまいます。
松阪市といえば「松阪牛」がすぐに思い浮かびますね。そしてもう一つ、江戸時代には紀州徳川家の領地の中心的商業地として栄え、のちの三井財閥となる三井家など、多くの豪商(松坂商人、伊勢商人)を生んだ街ですね。織物や着物の聖地と呼ばれることもあるようです。今も、市内には往時をしのぶ文化財が随所に残っています。仕事ではなくゆっくり来てみたいと思いつつ、なかなか来られていない街の一つです。
また、開催にあたって調べてみると、ある調査による「共働き子育てしやすい街ランキング」で、県内1位になっているとのことでした。

ご予約は早くからとても順調に入ってくれました。結局、追加の広告は必要なく、お客様へのご紹介をお願いするメールを送らずにすみました。松阪市の皆様、本当にありがとうございました。
・・・しかしいつも通り、5~6歳までのお子さんがほとんどで、大きい子たちのご家庭のご予約がほとんど入っていません。また、他の地域に比べて、お父さんもご一緒の予約が少なくなってしまいました。そして、せっかくご予約いただいていても、実際には来られないお父さんが、いつもより多くなりました。
何度も書いてきましたが、大きいお子さんたちや大人の男性にとっても、絵本は、本当に心から楽しめる娯楽であることを、多くの方に知って欲しいです。そしてそれは、“小さい頃の気持ちを思い出す” というのではなく、“大人の頭と心で本当に楽しめて、大人だからこそ深く考えさせられることがたくさんある” ということだとも知って欲しいです。
しかしやはり、小さい頃から、そういった「子どもたちを子ども扱いしないもの」にたくさん出会っていないと、大きくなってから(大人になってから!)、そんな深い部分を感じて楽しむことが出来なくなってしまうようなので、小さな子たちには、できれば生まれたばかりの赤ちゃんの頃から、そういう絵本にたくさん出会って欲しいです。これはおそらく、絵本に限らず、すべての物事に当てはまることなのではないでしょうか。

今回、いつも感じていることが、いつも以上に重なりました。

ある絵本を紹介した時です。その絵本は、ニューヨークの街に実在する建造物から、アルファベットの形に見える部分を見つけ出して、それを写真と見間違えるほどの細密な水彩画で描いた絵本です。(写真2枚目)
いつも私は、子どもたちに「この絵の中に何が見えるかな?何でもいいよ。何が見えたかな?」と聞いてみます。・・・今は、ほんの小さなお子さんでも、私よりはるかにきれいな発音で「A」「B」「C」とか、「アルファベット」「英語」と答えくれることが珍しくありません。しかし、「A」「B」「C」がすぐに見えるお子さんたちは、それが街の風景であることに全く気付いていらっしゃらないことが少なくないのです。そしてそんなお子さんたちは、「これ “絵” だよ。描いたんだよ。写真じゃないんだよ。」と伝えても、ポカーンとしています。その凄さが今一つ伝わらないのです。一方で、「何が見える?」に対して、「お花」とか「階段のところ」と答えてくださるお子さんもいらっしゃいます。その子たちの多くは、「これ絵だよ。」に対して、「えっ、本当!」と驚いてくださって、すぐに立ち上がって近くに見に来てくれます。その子たちは、周りの子たちが「A」「B」「C」と答えるのを聞いて、そこで「あ、本当だ。」と気付いていらっしゃいます。お母さんは、「うちはまだ何もやってないもんね~。」と笑っていらっしゃいます。しかし実は、それまでの何冊かのお話を、立ち上がって動き回ることなく、飽きずにずっと聞いて、笑ったり真剣に見つめてくださっているのは、大体、「A」「B」「C」が見えなかった側のお子さんたちであることが多いのです。
・・・もちろん、早くから「A」「B」「C」を教わる、習うことが悪いのではありません。むしろ素晴らしいことです。しかし、それだけでなく、それよりももっと大切な物事や時間が、これまでにどれだけ積み重なってきたか、大人の側から考えると、どんなことを子どもたちに優先してきたかによって、子どもたちの様子は変わるのだと感じています。

同じことは、他の絵本でも現れます。
私はいつも「禎子の鶴」を紹介する時、まず最初に「原爆って知ってるかな?」と子どもたちに聞いてみるのですが、今は小学校2~3年生でも知っていらっしゃることは少なくなりました。教科書で習うまで、子どもたちが原爆と出会っていないのです。
一方で、「原爆知ってる?」に対して、「ボク、知ってるよ。あのね。」と、かなり細かい “知識” や “情報” を、とてもうれしそうに披露してくださるお子さんもいらっしゃいます。お父さんお母さんは、「知ってるよね。うちではしっかりそういうことも教育しています。」とおっしゃいます。しかし、そんなお子さんには、「禎子の鶴」の物語が始まって、まわりの子どもたちが、物語の怒りや悲しみを感じ取ってくれてお顔の様子が変わり始めても、ずっとニコニコと「知っている」ことを誇らしげに、まだ何かを披露したがっていらっしゃることが少なくありません。物語が終わって、みんながシーンと何かを考えこんでいる時にも、「それからあのね。長崎ではね・・・」と元気な声で、次の知っていることを話しかけて来られるようなことも、何度か経験してきました。

・・・今回も、お子さんたちの様子は様々でした。ブックトークの最初から最後まで、前のめりで、表情豊かに聞いてくださるお子さんも何人かいらっしゃいました。そして、そんなお子さんたちでも、まだ原爆に出合っておらず、今日始めて知るお子さんもいらっしゃいました。しかし、今日初めて知って、心で受け止めてくださって、怖がって悲しんでくださって、ブックトークのあとのフリータイムに、真っ先に「禎子の鶴」を手に取ってくださったお子さんも何人かいらっしゃいました。中には、お母さんの「どの本が一番欲しい?」に「禎子の鶴」を選んでくださった小さな女の子もいらっしゃいました。そしてそのお子さんたちの何人かが、アルファベットの絵本で「A」「B」「C」ではなく、「階段」とか「建物」と答えてくださっていたことは、全く無関係ではないように感じています。
絵本を読むとき、私は子どもたちお一人お一人に、順番に目を合わせながら読むのですが、「禎子の鶴」では、ほとんどの子どもたちは、睨みつけるようにこちらを見つめ返してくださいます。しかし、「知ってるよ。」のお子さんたちには、なぜかニコニコと、楽しそうに微笑みかけてくることが少なくありません。ちょっと得意げにも見えます。私はわざと、一瞥するように目を逸らすようにしています。「今は、笑うところじゃないよ。」と何とか伝えたいのです・・・。

「教育」だけでは届かないことがあることを、思い知らされています。

・・・さて次回は、10月4日(土), 5日(日)、静岡県静岡市清水区「清水文化会館マリナート」で開催いたします。清水では11年ぶり、まだ「清水市」だった頃から3回目のチャレンジですが、いつもお客様が集まってくださいません。今回も、かなりピンチです。お好きな皆さん、是非遊びに来てください。お知り合いの方には、是非お知らせください。
詳しくは、https://www.gaikokuehon.com

【えほん展ご報告】9月19日(金)~21日(日)岐阜県土岐市セラトピア土岐(土岐市産業文化振興センター)今回は土岐市に行ってまいりました。土岐市とお隣りの瑞浪市の各教育現場にチラシをお配りし、周辺地域の “端末” をターゲットにして、SNS...
25/09/2025

【えほん展ご報告】
9月19日(金)~21日(日)
岐阜県土岐市
セラトピア土岐(土岐市産業文化振興センター)

今回は土岐市に行ってまいりました。土岐市とお隣りの瑞浪市の各教育現場にチラシをお配りし、周辺地域の “端末” をターゲットにして、SNSに広告を出しました。久しぶりの開催で少し不安でしたが、ご予約は順調に埋まってくれて、追加の広告も出さずに済みました。皆様ありがとうございました。

土岐市での開催は、なんと19年ぶりになります。19年前というと、我々が憧憬社として活動を始めて3年目です。もうすでに本離れがかなり進んでしまって、お客様はかなり少なくなっていました。しかしそれでも当時は、今よりは混みあっていました。そしてさらにそれ以前、私が別の会社にいた頃は、実は土岐市と瑞浪市は、それぞれ別々に2~3年ごとに開催しても、「外国絵本の展示会」が、十分にイベントとして成り立って、その後に企業として必要な成果も何とか得られていました。

・・・そして思い出すと、その頃の子どもたちは、多くがもっと集中してお話を聞いてくれて、小さな幼児さんたちも、もう少し長い時間座ってくれていたのです。子どもたちだけでなく大人の皆さんも、こちらがそんなに丁寧に一冊一冊紹介しなくても、それぞれ絵本を開かれて、想像し、いろんな会話が生まれて、もっと長い時間をご家庭ごとに過ごしてくださっていました。
当時はご家庭のリビングや子ども部屋に、まだ何とか、子どもたちのための絵本や図鑑、読み物全集などが並んでいることも少なくなかった最後の頃ですね。そして何より、ご家庭内に、今ほどの大きなスクリーンやゲームもなく、それぞれが持つスマホやタブレットが普及する前でした。 ・・・その後、私たちの暮らしの中に、色々な新しい魅力的なモノが増えて、毎日の時間の埋まり方が変わってきて、絵本展で私の前に座ってくださっている子どもたち、そして大人の皆さんの様子も、どんどん変わってきました。20年、30年も経つのだから当たり前ですし、今の暮らしには、今の素晴らしいことがたくさんあるのも事実ですが、やはり色々と思うことはあります。

毎週の絵本展では、各国の絵本の楽しさを紹介することはもちろんですが、それだけでなく、かつてご家庭内にもっと絵本や本が並んでいた頃の、子どもたちの、大人以上に勘が鋭く働いた、賢い反応が返ってきた様子を思い出していただくために、たくさんの経験をお伝えしています。また、それをご存じない若い世代のパパママたちには、そんな暮らし方も一つの楽しい選択肢であることを知って欲しいです。しかし最近は、「確かにそうでしたよね。」と思い出してくださる方よりも、「えぇ!そうなんですか?ちょっと想像できないです。」という方も多くなってきました。

そして、私たちの絵本を気に入ってくださって、私たちが絵本をすすめする理由を、頭では理解してくださった方でも、ご自身にそういう暮らしの豊かさの実感がないと、私たちの絵本にお金を使うことは、やはりかなりハードルが高く、かなり勇気が必要なようです。(私たちの絵本は全集としてまとまったもので、決してお安いものではなく、かなり高価です!)

私は、子どもたちの手の届くところに、しっかり選んだ絵本や本を並べてあげて、ゆっくり時間をかけて、“親子で一緒に” 楽しむような暮らし方の豊かさを知っています。毎週来てくださるたくさんのご家族に向き合っていると、その確信はどんどん強くなります。
子どもの頃のそういう時間は、その後の人生のかけがえのない財産となります。親子のいい思い出としてだけでなく、その中で感じたことや知ったこと、その過程で自然に身に付いた、ものの見方や頭の使い方は、その後の生活や仕事、学問においても遊びにおいても、大人になってからも、すべてが必ず役に立ちます。
もちろん、そういう暮らしや環境づくりには、本を並べるために、少なからずお金も必要ですが、そのお金は、子育てや家族の生活の中で、教育においても娯楽においても、いわゆる「費用対効果」というものが、もっとも高い確実なものの一つです。子育てや教育だけでなく、大人の娯楽や趣味としてもそうだと思います。

私は、自社の扱う絵本を紹介する中でこの話をするので、どうしても「私たちの絵本を買ってください。」に繋がってしまいます。なかなかうまくお伝え出来なくてもどかしいのですが、それだけではなく、他の本屋さんからでもいいので、そういうお金の使い方に積極的なご家族に増えて欲しいと、心から思っています。
「子どもたちにどんなお金を使ってあげるのか」は、「二度と戻らない子ども時代の時間を、何で埋めているのか」と直結します。これは、おもちゃや遊びだけでなく、習い事なども同じですね。
私たちのえほん展に来てくださって、私たちの絵本をお届けすることは叶わなかったけれど、「あれ以降、たくさん本を買うようになりました。」というお客様が増えてくださるとうれしいです。

・・・日曜日に、うれしいご家族が来てくださいました。ご両親に、中学3年生と小学校6年生の姉妹です。今は珍しい大きなお子さんたち、それだけでもうれしいのですが、最初に皆様に「せっかくだから前に座った方がいいですよ。」とお声がけすると、この姉妹はニコニコと最前列に座ってくださいました。もちろん、他に小さなお子さんが居らっしゃらないことを確認の上です。この年代は、照れてしまってなかなか前には座ってくださらないお年頃ですが、とても楽しそうに座ってくださいました。
その後のブックトークの中で、このお二人が、そんなこととっくに卒業されていることが分かりました。お二人の受け答えは大人の方のようでした。それも、とても感受性が豊かで、しっかり勉強もされて「この方は頭のいい方だなあ。」と思わされる、“本好きの大人の方” の感じでした。しかし、子どもらしい真っ直ぐな可愛らしい部分も残していらっしゃいました。
ブックトークが終わったあとも、ご家族で熱心に楽しそうに見てくださいました。私が新しい本を紹介する時には、ご家族で必ず聞きに集まってくださいました。ご家族で一言二言、感想を伝え合われるときの距離感もとても素敵でした。

お姉ちゃんは中学3年生、半年以内に高校受験です。「私たちの高額な絵本にお金が動くタイミングではないだろうな。」と思った私は、このご家族ではなく、どちらかというと「まさに今こそ!いい時期ですよ。」という年代のお子さんのお母さん方に、積極的にお話をしておりました。しかしやはり、皆様なかなかハードルが高いようでした。
・・・その後、最後まで残られていたこのご家族、お母さんが娘さんたちに聞かれました。
「で?どうしたいの?」
姉妹は遠慮がちに笑っていらっしゃいます。
「欲しいの? 他の本も読んでみたいんだよね?」
お姉ちゃんが、今度ははっきりと嬉しそうに頷かれました。お母さんは私の方を向かれて、
「・・・だそうです。ということなので、いただけますか。」
私がお父さんのお顔を見ると、
「私も読んでみたいです。」
とニッコリ笑われました。

その後のお話の中で、「これまでもたくさん本を買っていらっしゃいますね。おうちにたくさん並んでいますよね。」とお聞きすると、ハッキリと「ハイ。並べるのが大変です。子どもたちも、本だけは買って貰えるものだと思っているようです。」と笑っていらっしゃいました。
姉妹の、とても落ち着いた利発さ、父さんお母さんとの距離感、ご家族の素敵な関係性は、そうやって暮らしてきたご家庭に特有のものです。お姉ちゃんの受験対策にも、そんなにお金は必要無さそうですね。

絵本や本に、しっかりお金を使って暮らすことに、あまり実感のない方、今一つ確信が持てない方、そして「うちの子はもう絵本は卒業の年齢なんです。」なんておっしゃる方に、この姉妹の様子を見て欲しかったです。そして、本が今よりもご家庭に入った頃、“売れていた” 頃、こういう子どもたち、ご家族が、決して少なく無かったことを知って欲しいです。

・・・さて次回は、9月27日(土), 28日(日)、三重県松阪市「カリヨンプラザ」で開催いたします。ご予約は順調に埋まってくれていますが、まだ空きはあります。お好きな皆さん、是非遊びに来てください。お知り合いの方には、是非お知らせください。
詳しくは、https://www.gaikokuehon.com

【えほん展ご報告】9月12日(金)~14日(日)埼玉県幸手市アスカル幸手(幸手市民文化体育館)今回は幸手市に行ってまいりました。9年ぶりの開催です。幸手市は、埼玉県の東の端にある人口約5万人の小さな街です。江戸時代には、日光街道の宿場町とし...
16/09/2025

【えほん展ご報告】
9月12日(金)~14日(日)
埼玉県幸手市
アスカル幸手(幸手市民文化体育館)

今回は幸手市に行ってまいりました。9年ぶりの開催です。
幸手市は、埼玉県の東の端にある人口約5万人の小さな街です。江戸時代には、日光街道の宿場町として栄えました。「幸せの手」と書く名前にちなみ、「ハッピーハンド」をキーワードにした街づくりが行われており、市内各所には、“市民に感動や幸せを与えてくれた人” の手形がモニュメントとして展示されています。

秋の3連休、他へのお出掛けが優先されたのか、ご予約がなかなか入らず心配しましたが、開催中の口コミもあって、なんとか形になりました。幸手市、そして周辺の地域からも集まってくださった皆様、ありがとうございました。しかし、やはり今回も、若い子育て世代よりも、子育ては一段落した年代の女性が多くなりました。
そしてやはり、小さいお子さんたちは、「座って、待って、聞く」ことに慣れていらっしゃいません。いつもと同じです。そしてこれもいつもと同じく、若い世代のお父さんお母さん方は、そんなお子さんたちの様子に、すっかり慣れてしまっていらっしゃるようでした。今回も、始まって1分もたたずに目をそらしたり、立ち上がって歩いてしまうお子さんたちを、支えてこちらに注意を向けてくださるようにフォローするのではなく、何か別のモノを手渡されてしまったり、一緒に立ち上がってお子さんの興味のままにお付き合いされてしまう大人の方が少なくありませんでした。

何度も同じことを書きます。今よりも、子ども部屋に絵本や本が並んでいた頃、そして、子どもたちの暮らしの中に、もっと「他の人と “一緒に” 時間を過ごす遊び」や「人との対話」が多かった頃には、ほんの小さなお子さんたちも、もっと座って、時には “我慢しながら”、 ブックトークに参加してくださっていたのです。初めて聞くことや分からないことにも、もっと “分かろう” として、“一生懸命探って” 聞いてくださっていました。今は、一緒にいても別々に過ごせてしまうツール、子どもたちの退屈をすぐに埋めてしまうモノやサービスが、あまりにも便利になり過ぎて、ご家庭内にも大量に届きすぎています。

ある保育園の先生とお話したことが印象に残っています。
私は話の流れの中で、現代っ子たちの “かくれんぼ” についてお話しました。子どもたちにスマホやユーチューブが、大人からすぐに手渡されることが多くなって、小さな子たちの “かくれんぼ” が自然消滅することが増えているという話題です。
子どもたちは “ひとりで” すぐにいつでも好きなように、チェンジやデリートが出来る感覚を当たり前にしているので、オニ役の子がオニを頑張らずに、自分勝手にやめてしまうのです。隠れている子も、見つけてもらうまで待てずに、すぐに他の遊びを始めてしまいます。しかし、みんながその感覚を当たり前にしているので、そうなっても誰も怒りません。“かくれんぼ” はうやむやに終わってしまうのです。他の “ごっこ遊び” でも同じです。そしてこれは、座ってお話を聞いていられないこと、小学生になって、授業中に当たり前のように席を立つ子が増えてしまっていることと同じことです。

・・・その保育園の先生はおっしゃいました。
「今まで全く気にしていなかったけど、言われてみれば確かにそうですね。以前はそんなことありませんでしたよね。確かにそんなことが多くなりました。」
先生は私と同世代です。しかし、やはり「気にしてなかったけど・・・」とおっしゃっていました。ほとんどの方がそうだと思います。私も、この仕事をしておらず、30年以上も同じ形で、子どもたちに本を読んで聞いてもらう、ということを続けていなかったら、こんなことは考えなかったのだろうと思います。

家族の中にスマホやタブレットが当たり前になってから、小さなお子さんたちの様子は全く変わりました。また、そうなってからの父さんお母さん、お爺ちゃんお婆ちゃんの、ふとした場面でのお子さんへの接し方が、それらが無かった頃の大人の方とは、かなり違っていることを、若いお父さんお母さん方には、知って欲しいです。お爺ちゃんお婆ちゃん世代の皆さんには思い出して欲しいです。そして、そこに気付いた上で、今の様々なモノやサービスに向き合った方が、子どもたち自身の育ち方も、大人の大変さも、全く違ったものになることを知って欲しいです。
そして、そんな時間を取り戻す最も確実な方法として、「親子で一緒に絵本を楽しむこと」を、本当におすすめします。そして、それが日常になるためにも、子どもたちが “何か面白いことは無いかな” と手を伸ばした先に、良質な絵本や本が、ある程度の量で並んでいるご家庭に増えて欲しいです。

素敵な女の子をご紹介します。日曜日に、お母さんとお二人で来てくださっていました。13歳、久しぶりの中学生です。楽しそうにブックトークに参加してくださいました。表情の幼さには、素直さが表れていました。しかし、この年代のお子さんによくある、少し照れて構えてしまうようなところが全くなく、こちらの問いかけにもハキハキと楽しそうに答えてくださいました。(そんなことはとっくに卒業されているような、大人びた落ち着きでした。)
フリータイムになって絵本を自由に見てもらっている時に、「将来は何になりたい、とかは決まっているんですか?」とお伺いしてみました。少し考えたその子は、真っ直ぐにこちらを見て、迷いなくしっかり答えてくださいました。
「今は特にないですが、でも、ひとが幸せになるような仕事がしたいです。」
予想外の答えに、正直驚きました。また、「ひとを幸せにするような仕事」ではなく「ひとが幸せになるような仕事」と表現されているところには、“やられたな” という感覚でした。おそらくご本人は無意識でいらっしゃいますが、だからこそ凄いですね。私なら、それこそ無意識に「幸せにする」と言ってしまいそうです。とても大きなことを学ばせてもらった気持ちです。

・・・さて次回は、9月19日(金)~21日(日)、岐阜県土岐市「セラトピア土岐」で開催します。ご予約は順調に埋まってくれていますが、まだ空きはあります。お好きな皆さん、是非遊びに来てください。お知り合いの方には、是非お知らせください。
詳しくは、https://www.gaikokuehon.com

【えほん展ご報告】9月5日(金)~7日(日)兵庫県西宮市西宮市民会館今回は西宮市に行ってまいりました。憧憬社としては初めての開催です。西宮市は、大阪市と神戸市のちょうど中間の位置にあり、どちらの中心部にも電車で20分ほどで繋がる通勤通学に便...
09/09/2025

【えほん展ご報告】
9月5日(金)~7日(日)
兵庫県西宮市
西宮市民会館

今回は西宮市に行ってまいりました。憧憬社としては初めての開催です。
西宮市は、大阪市と神戸市のちょうど中間の位置にあり、どちらの中心部にも電車で20分ほどで繋がる通勤通学に便利な街です。人口も約48万人、子育て世代の人口も少なくありません。また、市内にある大谷記念美術館では、毎年夏から秋にかけて「イタリアボローニャ国際絵本原画展」が開かれています。市民の皆様の、絵本に対する関心も高いのではないでしょうか。かなり期待して開催を決めました。

おかげさまで、3日間ともほぼ満席となりました。しかし前回と同じく、半分近くが、もうすでに子育てを終えた年代の単独の女性のお客様になりました。やはり子育て世代は “本離れ” なのでしょうか。そして今回も、来てくださっている親子さんのほとんどがお母さんとお子さんで、お父さんがご一緒のご家族はかなり少なくなりました。街の人口規模や、年齢構成の若さから考えると、意外な少なさでした。しかし今回も、見ていただけたお父さん方にはとても好評で、そのご家族には、それなりに絵本をお届けできることになったので、そういう意味でも、男性の絵本好き、そうでないにしても、「とりあえず聞いてみよう」という大人の男性に増えて欲しいです。
そんな中、ひとつ気になったのは、何人かの小学校の図書館司書の方々のお言葉でした。西宮市では、司書の方が学校にいらっしゃるのは「週1日」がほとんどだそうです。これも、街の規模や若さを考えるとかなり驚かされる数字です。実は、街(国や地域)を上げて読書を推進することで、子どもたちの様々な問題が違ってきた事例が決して少なく無いことを、すべての大人の皆さん、行政の偉い方々だけでなく、お父さんお母さん、お爺ちゃんお婆ちゃん、皆さんに知って欲しいです。“みんなで読書” は、間違いなくいいことですが、そこには、各行政単位でもご家庭単位でも、「予算、収入格差は教育格差」などという、あまりにも夢がない問題を解決する方法さえ含まれています。

・・・もちろん、今回も来てくださっている皆様とはとても楽しくお話出来ました。今回は、私と同世代か、少し先輩世代の3人の女性をご紹介します。

今回のえほん展を見つけてくださって、娘さん親子を誘って一緒に来てくださっていた女性、ご自身の子育ての時にも、たくさん絵本を買って並べたそうです。ご家族皆様、本がお好きなご様子で、お孫さんのことを嬉しそうにお話してくださいました。
ある時お孫さんとご一緒に「恐竜展」を見に行かれた時のお話です。帰りに、恐竜の歯か爪か、本物の化石が売られていて、小学生のお孫さんがそれを欲しがられたそうです。3~4,000円、女性は買ってあげようとされたそうですが、しばらく考えたお孫さんがおっしゃったそうです。
「お婆ちゃん、買わなくていいよ。ぼくがいつか自分で発掘するから。そして見せてあげる。」
何でもポン!って買って貰おうとしないお孫さん、もしかしたら「自分で見つけたものでないと楽しくない!」と思われたのかもしれません。いい子ですね。素敵なご家族です。
「フェイスブックに書かせてください。」とお願いすると、「あら、嬉しい!」とおっしゃってくださいました。「嬉しい」とおっしゃってくださったことが嬉しいです。

2人目の女性は、たまたま一緒になられた女性に「先生」というような呼ばれ方をしていらっしゃいました。気になってお聞きしてみると、「先生なんてとんでもない。ちょっと趣味でやっていることを、皆さんにちょっとだけ・・・、ワークショップをやってます。」と、ご自身の斜め掛けのバッグを見せてくださいました。帆布のような生成りの布地に、美しい絵が描かれています。(写真3) なんと、すべて、コンビニなどでも売られている一般的な油性マジックで描かれたものだそうです。「これも、そうなんですよ。」とご自身の素敵なパンツも見せてくださいました。(写真4) 最初からすべてご自身で研究されて、滲まないものを探されて、布もマジックも、今のものに行き着いたそうです。大変な準備や片付けも必要なく簡単に出来て、こんなに美しいグラデーションも表現できるんですね。言われないと油性マジックで描いたとは思えません。実は私の勉強不足で、本当は名のあるお方なのであれば、申し訳ございません。

3人目の女性も、楽しそうにブックトークを聞いてくださって、その後もゆっくり見ていらっしゃいました。
とても素敵なバッグが気になって、「これは何か謂れのあるものですか。フェアトレードとか何かですか。」とお伺いしました。こちらのバッグも、先ほどよりは厚みのある生成りの生地の鞄に、アフリカらしき風景の写真がプリントされています。・・・「手作りです。実はこの鞄は◯◯のもの(お馴染みのメーカー)なんですが、それに、万博でいただいてきた紙袋を、自分でカットしてデコパージュして貼り付けました。」(写真5)
この写真には写っていませんが、鞄のマチの部分にも素敵な模様が小さくカットされて、センス良く並んでいました。ある国の展示館でもらった紙袋がとても美しかったので万博の思い出に、ということなんだそうですが、その完成度の高さは、是非商品化して欲しいレベルでした。女性の履かれていたスカートともマッチして、とても素敵でした。

絵本好きの方には、こんな素敵な方が多いです。そもそもこんな感性の方だから、絵本を見つけてくださっているのか、どちらにしても、本当のゆとりを感じますね。
大人になって、そうありたいですね。おそらくそれは、その方が小さな頃から少しずつ積み重なっていくものだと思います。絵本に限らず、私たちが、ご家庭の中に、子どもたちの側に、「美しいもの」を並べて欲しいと思う理由です。

・・・さて次回は、9月12日(金)~14日(日)、埼玉県幸手市「アスカル幸手」で開催します。かなり久しぶりです。関東で、一息つこうかと思っての開催ですが、ご予約が入ってきません。かなりピンチです。子どもたち、お好きな皆さん、是非遊びに来てください。お知り合いの方には、是非お知らせください。
詳しくは、https://www.gaikokuehon.com

【えほん展ご報告】8月30日(土), 31日(日)奈良県大和郡山市やまと郡山城ホール今回は大和郡山市に行ってまいりました。金魚の産地として有名ですね。奈良市のすぐ南に隣接し、奈良市だけでなく大阪市へのアクセスもよく、住宅情報などを調べると、...
01/09/2025

【えほん展ご報告】
8月30日(土), 31日(日)
奈良県大和郡山市
やまと郡山城ホール

今回は大和郡山市に行ってまいりました。金魚の産地として有名ですね。奈良市のすぐ南に隣接し、奈良市だけでなく大阪市へのアクセスもよく、住宅情報などを調べると、「ベッドタウンとして暮らしやすく、教育環境もよくファミリー層に人気のある街」と紹介されています。初めての開催、それなりに賑やかになることを期待しました。

・・・まずまずの賑わいになりました。混みあう感じではありませんでしたが、来てくださっている皆さんがとても楽しそうに見てくださるので、充実した2日間でした。皆様ありがとうございました。
しかし7割近くのお客様は、単独、もしくは誘い合って来てくださった年配女性です。子どもだった頃に家庭内に図鑑や全集が並び、ご自身の子育てでも、それなりのお金を使って本を並べた年代の皆様です。・・・お子様連れのご家族が少なくなってしまいました。学校や幼稚園は1週間前に始まっているようなので、“夏休みの最後の土日曜日だから” ということでもなさそうです。
実は、その大人のお客様の多くが、同じフロアにある図書館の職員の方や、読み聞かせの関係者の方々でした。振り返ってみると、一般のお客様はとても少なかったことになります。そしてやはり、大きいお子さんがほとんど来ておられず、10歳以上のお子さんは2日間で3名だけでした。また、お父さんのご予約は少なく、せっかく予約いただいていても実際には来られない方も多くなりました。“本離れ” の進んだ地域の典型的な現象が、すべて現れていました。

土日2日間とも、お隣のお部屋では「ロボット教室、プログラミング教室」が開かれていました。気になって覗いてみましたが、ほとんどの生徒さんが “男の子” でした。先生は女性です。お伺いすると、やはり女の子は少ないそうです。そして、先生ご自身が、「まあ、ロボットやプログラミングといえば、男の子になりますね。」とおっしゃっていました。全国で同じようなお教室と一緒になることがありますが、最近は女の子も少なくないのですが・・・。
「“絵本” は、女性と小さい子のもの」や「“ロボット、プログラミング” は男の子」ということを無意識に受け入れてしまう感覚と「本離れ」は、私の中では、繋がった同じ現象のように思えます。
実は私たちの絵本は、研究開発者、エンジニア、プログラマー、職人さん(例えば陶芸家さん、宮大工さん)など、ものづくりに関するお仕事をなさっているお父さん方にとても評判がいいのです。美しい作り込みや、遊び心、気の利いた表現、見せ方の工夫など、子ども向けに留まらない、というよりも、子ども向けだからこそ、子どもたちを子ども扱いしない “本気の” 作品が集まっています。

私は専門家ではありませんが、さらっとネット検索してみると、プログラミング教育とは、プログラミングに関するスキルや知識を学ぶことを通して、物事を順序だてて、論理的に整理しながら考える力である「プログラミング的思考」を習得すること、と紹介されています。プログラミングを学ぶ過程を通して、「読解力」や「問題解決能力」「論理的思考力」といった様々な能力が育まれるとも紹介されています。・・・読書、本を楽しむことと一緒ですね。“やっぱり本こそが一番” ということが言いたいのではありません。同じだね、ということです。少しだけ本贔屓な言い方に変えると、本や読書を楽しめると、プログラミングだってなんだって、世の中の様々なことがもっと楽しくなる、ということだと思います。また、“プログラミング的思考” から、読書好きになることだってあると思います。

絵本や読書が、小さなお子さんや女性だけの楽しみになってしまうのではなく、また、決して古い娯楽、遊び方、頭の使い方ではないことを、すべての大人の人たちに知って欲しいです。そのためにも子どもたちには、まだ本当に自由でいられる子どものうちに、いい絵本や児童書に、たくさん出会って欲しいと思います。また子どもたちが、実は “自由” ではなくなるような、過度に刺激的な娯楽や、訓練的な勉強が多くなり過ぎないように、私たち大人は気をつけてあげたいですね。

土曜日に来てくださったお客様からうれしいメールをいただきました。
たった3人しか来ていなかった10代のうちのお一人、今回最年長の12歳のお兄ちゃんと9歳の妹さん、それにお母さんの3人のご家族です。実は、事前にお電話した際に、お母さんは「うちの子は2人とも、もう大きいのですが絵本は好きなので・・・」と少し気にされていました。
お兄ちゃんは、子どもが少ないことと、小さい子ばかりなので、最初は少し斜に構えた感じでした。しかし、すぐに楽しんでくださるようになっていました。小さい頃から、たくさん本を読んでもらった、また読んだであろうことが伝わってきます。妹さんは、最初から最後まで楽しそうでした。
メールに書かれていた内容をご紹介させていただきます。

「自宅に戻ってから、教えてくださった飛行機を、兄妹でいろんな紙を使って試してみたり、読み聞かせが懐かしくなったようで、寝る前に絵本を持って来て読んでと言うので、久々3人で寄り添いながら、本を読みました。」

紙飛行機、読書、プログラミング、すべて、頭を使う、鍛える、素晴らしい遊びです。その中でも、“親子の” 読書のいいところは、やはり親と子が “寄り添う” “心を交わしてつながる” ことが必然だということだと思います。それは、子どもたちだけでなく、私たち親にとっても、かけがえのない幸せな時間です。おそらくその後の子育ての中で起こる様々なことを乗り越えていくための財産にもなります。

・・・さて次回は、9月5日(金)~7日(日)、兵庫県西宮市「西宮市民会館」で開催します。ご予約がポツポツと入りますが、今回も“大人の女性” が多くなっています。まだかなり空きもあります。子どもたち、お好きな皆さん、是非遊びに来てください。お知り合いの方には、是非お知らせください。
詳しくは、https://www.gaikokuehon.com

【おまけ、余計な一言】
日曜日、片付けを終えて退出するとき、お隣りでは、受験のための塾の説明会が行われていました。予約制の個別面談のようで、数組のご家族がいらっしゃいましたが、すべて、お父さんがご一緒でした。“やはりそうなんだな” と、この2日間が腑に落ちました。

【えほん展ご報告】8月22日(金)~24日(日)茨城県石岡市石岡商工会議所コミュニティセンター「サポート・ワン」今回は石岡市に行ってまいりました。16年ぶりとなりました。石岡市は、茨城県のちょうど真ん中にあり、日本で二番目の面積を誇る湖「霞...
26/08/2025

【えほん展ご報告】
8月22日(金)~24日(日)
茨城県石岡市
石岡商工会議所コミュニティセンター
「サポート・ワン」

今回は石岡市に行ってまいりました。16年ぶりとなりました。
石岡市は、茨城県のちょうど真ん中にあり、日本で二番目の面積を誇る湖「霞ケ浦」の北岸に位置し、市の西側には霊峰「筑波山」がそびえます。まさに “ザ・茨城” という感じですね。この辺りが常陸国と呼ばれた時代には、長らく国府が置かれていたところでもありますね。
前回の開催では市民会館をお借りしましたが、老朽化で解体となり、長らく開催出来ておりませんでした。今回、商工会議所の別館にあたる施設を見つけて、久しぶりに開催することにしました。

・・・かなり寂しい3日間となってしまいました。開催前から駐車場が無いことが心配でしたが、しかし駅から徒歩5~6分の距離で、すぐ近くには安いコインパーキングがたくさんあります。これまで同じような条件での開催は何度もあるので、何とかなるだろうと思っていました。しかし残念ながら、それがとても大きなマイナスになりました。
「会場に駐車場はありますか。」というお問い合わせが多くなりました。そして、無いことをお伝えすると「では、キャンセルします。」というお客様が何件かいらっしゃいました。近くのコインパーキングを紹介しても「やめておきます。」となってしまいました。また当日、せっかく近くまで来てくださっていても、ちょっと迷われて「もういいのでやめます。」というお客様が数件出てしまいました。確かにお子さん連れでの酷暑のお出掛けは大変ですが、皆さんが、そんなに求めていらっしゃらないことが感じられました。
来てくださっているお子さんの年齢も、ほとんどが6歳まででした。小学生以上はほとんどいらっしゃいません。夏休みなので期待したのですが、夏休みだからこそ、ご家族で他の遊びに行かれたのでしょうか。そして、5~6歳のお子さんたちも、真っ直ぐ座っていらっしゃることがなかなか大変なようでした。

もちろん、うれしいこともたくさんありました。
ブックトーク中は座っていられずに、どうしても歩き回ってしまった男の子が、フリータイムになると、ずっと私にまとわりついてきます。手をつないであげると、ずっと離してくれません。何度も同じことを経験していますが、子どもたちは、こちらの思いをちゃんと感じ取ってくれるのです。
私はいつも、歩き回ってしまうお子さんには、他のお子さん以上に目を合わせて、力を込めて、念を送る様に読みます。近くに来たら、ポンっと軽く、おでこや肩をつついてあげたり、覗き込むように顔を近づけて読むこともあります。「止まりなさい。」「聞きなさい。」の空気は決して出しません。覗き込まれたお子さんは、しばらくは何かを考えながらこちらを見つめ返してくれます。しばらくすると、また目線を外してグダグダし始めますが、それを繰り返すうちに、じっとこちらを見てくれる時間が少しずつ長くなっていきます。
実は私は、毎回この “駆け引き” を、お子さんたちとの勝負のように楽しんでいるのですが、大人の方が気を使われて(もちろん善意からなのですが)間に入ったり、何かモノを与えてしまわなければ、子どもたちは、ほんの小さな赤ちゃんでも応えてくれます。今回もちゃんと感じ取ってくれていました。
(その様子には気づかれずに、最前列でスマホのメールのやり取りをしていらっしゃるお母さんもいらっしゃいましたが・・・。)

もう一つ今回うれしかったのは、来てくださっているお父さんお母さんに、学校の先生や学校司書さんが多くいらっしゃったことです。私たちは、「絵本が大切であることを知っている」と「絵本好き」はかなり違うと思っておりますが、今は先生方ですら、かつてに比べて「絵本好き」が少なくなっていることを感じています。今回、いつもより多くの先生方が来てくださって、とても楽しそうに見てくださって、共感、賛同してくださって、絵本をお届けできることになったご家族もありました。ご家庭の中だけでなく、時々学校の子どもたちにも届くと嬉しいです。

東京に帰った月曜日、最後の回に来てくださったご家族からうれしいメールが届きました。実はこのご家族、一度ご予約が入っていましたが、用事でキャンセルになっておりました。それが、午後に間に合いそうなのでと、当日急遽の再予約でした。「何とか行けそうなので・・・」と駆けつけて来てくださったことが、とてもうれしかったです。
お母さんと10歳と5歳の姉妹、お姉ちゃんは、今回ただ一人の10代でした。姉妹で最前列に座って、お母さんはその後ろです。ご家族で楽しそうに見てくださいました。お姉ちゃんが上手に面倒をみてあげて、5歳の女の子も最後まで集中力を切らさずに、立ち上がることなく、ほとんど背もたれも使われずに、ずっと聞いてくださっていました。途中お母さんを振り返ることは何度かありましたが、それは、飽きてしまったからではなく、「気持ち」を共有するため、確認のための振り返りでした。また、「禎子の鶴 (原爆の話)」でお母さんが涙を流してくださっていることに気が付いたお姉ちゃんの表情が、それ以前と全く変わった瞬間も印象に残っています。こうやって、家族が気持ちを交わし合う時間は、やはり大切、そして何よりも幸せですね。
メールをくださった理由は、妹さんがその日の夜に絵本展の様子を絵に描いてくださったからでした。許可をいただいてご紹介させていただきます。

・・・さて次回は、8月30日(土), 31日(日)、奈良県大和郡山市「やまと郡山城ホール」で開催します。大人の女性のご予約ばかりで、子どもたち (子育て世代) が非常に少なくなっています。まだかなり空きもあります。お好きな皆さん、是非遊びに来てください。お知り合いの方には、是非お知らせください。
詳しくは、https://www.gaikokuehon.com

【えほん展ご報告】8月16日(土), 17日(日)愛媛県新居浜市新居浜市市民文化センター今回は新居浜市に行ってまいりました。初めてです。私の故郷、愛媛県では松山市で2回開催しておりますが、それ以外の街では初めてです。新居浜市は人口10万人ほ...
19/08/2025

【えほん展ご報告】
8月16日(土), 17日(日)
愛媛県新居浜市
新居浜市市民文化センター

今回は新居浜市に行ってまいりました。初めてです。
私の故郷、愛媛県では松山市で2回開催しておりますが、それ以外の街では初めてです。新居浜市は人口10万人ほどの小さな街ですが、愛媛県の東部「東予地方」の中心都市で、隣接する西条市や四国中央市などと、瀬戸内工業地帯を形成し、都市圏としては人口23万人ほどになります。中四国有数の工業都市でもあり、住友グループ発展の礎となった地として知られています。昔から人の出入りもある街です。県の南西部「南予地方(本当の田舎です。)」出身の私からすると、決して “寂しい田舎” というイメージでもありません。松山市以外の愛媛県がどんな感じになるのか、少し不安もありながら、予約を待ちました。

・・・順調に予約が入りました。先週の岡山市ほどではありませんが、今回も、追加の広告と “紹介のお願い” のメールは必要ありませんでした。新居浜市の皆様、ありがとうございました。少し気になったのは、やはり小学校低学年くらいまでのご予約が多く、大きいお子さんは非常に少ないことでした。これは全国どこも同じです。かつては私たちの絵本展に、小学校高学年、中学生や高校生たちももっと来てくださったこと、今でも、来てくださるお子さんたちには、とても素敵な方が多いことを、皆さんに知って欲しいです。
今回特にうれしかったことは、いわゆる “すっぽかし” が1件も無かったことです。連日の暑さのせいでしょうか、「お子さんが急に体調を崩されて」というキャンセルがやや多くなってしまったのですが、そのメールのすべてに、「本当に楽しみにしていたのですが・・・」「直前に申し訳ありませんが・・・」とかなり丁寧な文言がありました。いつもはもっとあっさりしているのですが、今回本当に皆様丁寧でした。また、こちらが忙しくてそのメールにすぐにお返事が出来ないと、「伝わったのか心配で・・・」とわざわざ会館の事務所までお電話をくださったり、直接伝えに来てくださったりした方が3件もいらっしゃいました。なんだか皆さん、本当に「いいひと」なのです。愛媛県出身の私としては、とてもうれしく、少し頬がゆるんでしまう驚きでした。
今思うと、会場の係の方も、警備のお爺さんも、いい意味でのんびりと、皆様「いいひと」でした。いつもの会場では必ずお見せしなければならない使用許可証も確認されることはなく、ご挨拶だけでOKでした。また2日目の朝、私が会場に到着した時には、すでに会場の鍵が開けられ、扉も解放されていました。一応私たちの絵本は貴重品なのですが・・・(笑) 新居浜市は、まだ、他人を疑わなくていい街なのだと思います。いいですね。

ひとつ気になることがありました。小さなお子さんで、ブックトークが始まるなり、お母さんの鞄に手を入れて、スマホを求めるお子さんが少なく無かったことです。もちろん、お母さんはそれを静止して、絵本を聞いてくれるように促します。しかし、いつもそうなのであれば、今日だけこちらに注意を向けてくれるはずもありません。そのうちお子さんは愚図って座っていられなくなってしまいます。お母さんは、悲しそうに諦めていらっしゃいました。
実はこれは今回だけでなく、全国で当たり前になって、増え続けていることです。スマホで動画を見たり、ゲームをしたりして「いい子にしている」のが普通になっているのです。最近は、レストランで食事中のご家族にも珍しくありませんね。何か静かにしなければいけない時に、ついつい使ってしまうスマホ、しかし、一度それが当たり前になると、それ以外のことに、全く参加できなくなってしまいます。お子さんにしてみれば、「いい子にしている」のに、「今はダメ」といわれても理解できません。

今の暮らしの中には、そういったモノが普通に手元にあるのだから、若い世代のお母さんたちが、何の迷いもなく使ってしまわれるのは当たり前だと思います。私たちおじさんおばさん世代が子育てをした時には、まだ普及していなかっただけで、私が、今の環境の中で子育てをしていたら、私も何の迷いもなく与えたかもしれません。しかし私たちは、それらが無くても、何とかなっていたことを知っています。また、今でもそれができているご家族を知っています。出来る限りそれらを我慢して、少し大変でも、親子のコミュニケーション、会話を増やすだけで、そのあとのお子さんの様子が全く違うことを、今も十分に頑張っていらっしゃるお母さんたちに知って欲しいです。そして、お父さんたちには、協力してあげて欲しいです。(お母さんが子育ての主体で、お父さんが “協力” という表現は、決して正しいことではありませんが…。)

もちろん本屋としては「一緒に本を読む」をおすすめします。それを少しずつ重ねているうちに、やがて「一人で読む」が始まって、そのうち「自分で探る」「自分で考える」「知らないことにも参加する」に繋がっていきます。読書でなくても、「お散歩しながら色んなことに目を止めてたくさん会話をする。」や、なんならテレビでもいいので「大人の興味に付き合わせてあげて、それについて話してみる」ことを、少しずつ増やしていくことで、お子さんの様子は変わってきます。今の当たり前「それぞれが別々に端末を持って、自分の好きなことで過ごせてしまう」のが一番危険なのです。

今回のお母さんたちは、最近増えてしまった「小さいお子さんに当たり前のようにスマホを渡して、割と平気に、ご自身は絵本を楽しんでいらっしゃる」という方々とは違っていました。何とかお子さんに見て欲しくて、奮闘するもなかなか難しく、悲しそうにしていらっしゃるお顔が忘れられません。
今は子育てにおいて、無意識の「いいひと」でいるだけではいられない、難しい時代になりましたね。地域社会全体が子どもを育ててくれて、「子どもは普通に放っとけば育つ」という環境ではなくなりました。ある程度「当たり前」を疑って、今まで以上に、少しの批判精神も必要な時代です。しかし考えてみると、そんな感覚を養うのに一番有効な方法の一つが、たくさんの読書や、いろんな人の話を聞くことです。小さい頃から、そういう時間を増やしてあげて欲しいです。そして、今どきの魅力的なモノ以外にも、楽しいことが世の中にはたくさんあることに出会わせてあげるためにも、お家の一角に、良質の本がたくさん並ぶご家庭に増えて欲しいです。

・・・さて次回は、8月22日(金)~24日(日)、茨城県石岡市「石岡商工会議所コミュニティセンター サポート・ワン」で開催します。ご予約には、まだかなり空きもあります。お好きな皆さん、ぜひ遊びに来てください。お知り合いの方には、是非お知らせください。
詳しくは、https://www.gaikokuehon.com

【えほん展ご報告】8月9日(土), 10日(日)岡山県岡山市岡山芸術創造劇場 ハレノワ今回は岡山市に行ってまいりました。人口71万人の大きな街ですが、何と初めての開催です。岡山県では倉敷市にお伺いしたことがありますが、岡山市には、私たちのイ...
12/08/2025

【えほん展ご報告】
8月9日(土), 10日(日)
岡山県岡山市
岡山芸術創造劇場 ハレノワ

今回は岡山市に行ってまいりました。人口71万人の大きな街ですが、何と初めての開催です。
岡山県では倉敷市にお伺いしたことがありますが、岡山市には、私たちのイベントの開催に丁度いい会場が(費用、使用許可がいただけるかどうかなど)長い間見つかりませんでした。実は本州の県庁所在地では、山口市と岡山市だけがお伺いできておりませんでした。今回、数年前に出来たばかりの非常にきれいな会場が使えることとなり、満を持しての開催です。
しかし、日程はお盆休みの最初の3連休、帰省やお出掛けのご予定がある子育て世代も多いのではないでしょうか。会場使用料がいつもの予算よりもかなり高くなることもあり、3日間ではなく、土日2日間で計画しました。

・・・びっくりするスピードで、ご予約が入ってきました。追加の広告を出すことも、ご紹介のお願いメールを送ることもなく、数日前には、ほぼ満席となりました。急遽、各回の定員を増やしましたが、それもすぐに埋まりました。結果論ですが、土日祝の3日間開催しても良かったかもしれません。岡山の皆様、本当にありがとうございました。

たくさんのご予約の中で、一つ気になることはありました。お父さんもご一緒のご家庭が、非常に少ないのです。そしてそうなると、いつもの通り、「お父さんが少ない」「大きい子が少ない」「男の子が少ない」という、典型的な “本離れ” の形が見えておりました。
そして今回、上のお子さんと下のお子さんの様子が全く違うご家庭が、とても多いことに気が付きました。上のお子さんは、今どき珍しいくらいに、しっかり聞いてくださっているのに、下のお子さんがまったくこちらを見てくれません。ブックトークの最中に、どうしようもなくずっとスマホを与えられているお子さんもいらっしゃいました。ごきょうだいの様子が全く違います。
実はこれは、地方都市でよく経験することです。子どもたちに対して、大人が、良くも悪くも、のんびりしていらっしゃるのです。都市部のように、教育や子育てに対する意識や危機感があまりにも強く、ストレスフルな環境が、子どもたちに決して良くないこともよく見ておりますが、地方都市らしい、ゆっくりのんびりした空気も、今は実は考えものなのです。今は、無意識にのんびりしていると、あっという間に、おうちの中が、現代的な楽しい刺激で埋め尽くされてしまいます。この点に関しては、少し大げさすぎるほど大げさに構えた方がいいように感じています。

今回、お母さん方は、本当に楽しそうに絵本を見てくださる方ばかりでした。そして、ほとんどの皆さんが、私がお伝えする耳の痛いお話にも、「言われてみれば、確かにそうですね。」と非常に肯定的に、好意的に受け止めてくださいました。そしてご家庭では、本も “自然に” 楽しんでいらっしゃるようでした。おそらく上のお子さんは、そんな価値観の中で、赤ちゃん時代や幼児期を過ごされたのでしょう。しかし、“自然に” は、“無意識に” “無自覚に” でもあります。下のお子さんは、上のお子さんが大きくなる中で増えてしまった、強い楽しいモノがそろった中に生まれて来られるので、上のお子さんとはかなり違った赤ちゃん時代、幼児期を過ごしていらっしゃるのです。今は、よほど強く意識していないと、子どもたちのまわりに、そういった刺激的なモノがたくさん増えてしまう事が普通です。多くのおうちがそうなので、皆さん気付かれていませんが、そうではなかった頃と比べたら、圧倒的な贅沢なのです。

今回も、お母さん方(お父さん)は、「子どもの頃には、図鑑や読みものの全集がありましたよね。」に対して、「確かに、親が並べてくれていました。」とおっしゃる方ばかりでした。実は全国各地の同世代の方たちよりも多いくらいにも感じました。しかし「そう考えると、今うちはそうしてあげてないなぁ。」というお声も少なくありませんでした。一方で、やはりご兄妹がそろって、または、本当に小さいお子さんでも、身体を真っ直ぐにしたまま、最初から最後までよく聞いてくださったご家庭は、「うちは本が多いんですよ。この間も本棚を買い足しました。」と笑いながら、「また本棚を買わないといけないなあ。」と私たちの絵本をたくさん迎えてくださいます。これもいつものことです。

・・・素敵なエピソードはたくさんありましたが、その中の一つをご紹介します。
土曜日に、ある放課後等デイサービスから、ご予約が入りました。何かしらの障害のあるお子さんたちの発達支援を行う施設です。お子さん6名、職員の方3名の総勢9名のご予約でした。ご担当の先生から「お伺いしてもお邪魔にならないでしょうか。」というお電話もいただきました。私たちには過去にも何度かの経験があります。そこで、今はいわゆる健常児と言われるお子さんでも、じっとできるお子さんばかりではないことや、かえって、適切なケアを受けていらっしゃる発達障害のあるお子さんの方が、立ち上がらずに聞いてくださることも少なく無いこと、そして、そんなお子さんの中には、とても感覚的に鋭いものをお持ちで、とてもよく感じ取ってくださる方もいらっしゃることをお話して、歓迎いたしました。

さて当日・・・、予想した通り、本当に素晴らしい楽しい時間になりました。みんなで本当に楽しそうに聞いてくださいました。こちらの質問には、積極的に、皆で競うように答えてくださいます。笑ってくれて悲しんでくれて、打てば響くお子さんが最前列に並んでくださると、まわりの子どもたちも大人も、それに引っ張られます。
表紙の絵をお見せして「これ何のお話か分かるかな?」に、しっかり答えてくださったり、野生動物の生態の面白さを紹介する絵本では、ひとつの動物について紹介すると、その動物についての他の情報を、いくつもいくつも教えてくれるお子さんもいらっしゃいました。その様子には、引率の先生方でさえ驚いていらっしゃいました。もちろん、お顔がこちらに向かないままのお子さんもいらっしゃいますが、その子が、そうしながらこちらに注意を向けてくれていることはすぐに分かります。また、どうしても「あああぁ」と声が出てしまったり、体が大きく動いてしまったりするお子さんもいらっしゃいますが、その子には、すぐ横に先生が付いてくださって、毎回毎回、こちらにもう一度注意を向けてくださいます。
おそらくこのお子さんたちは、小さい頃から、そういう大人の気持ちが届くケアをたくさん受けて来ていらっしゃるのだと思います。少しばかりハンディキャップをお持ちであるがために、大人の声や気持ちが、たくさん届くように暮らしてこられたのだと思います。たくさんの知識を楽しんでいらっしゃるお子さんには、そうなって欲しいという親御さんの思いの詰まったものが、手の届くところに少なからず並んでいるのではないでしょうか。
また、お子さんたちの見せてくれる予想以上の素敵な反応に、先生方が少し驚きながら、とてもうれしそうにしていらっしゃるお姿も印象的でした。「お邪魔にならないでしょうか?」とお電話してくださった先生もとても嬉しそうでした。先生方の、日ごろの思いが伝わってきました。私もうれしい時間でした。

同じような経験は、一度ではありません。いつも考えさせられます。今回も、大切なことを再確認させていただきました。

・・・さて次回は、8月16日(土), 17日(日)、愛媛県新居浜市「新居浜市市民文化センター」で開催します。ご予約まずまず好調ですが、まだかなり空きもあります。お好きな皆さん、ぜひ遊びに来てください。お知り合いの方には、是非お知らせください。
詳しくは、https://www.gaikokuehon.com

【えほん展ご報告】8月1日(金)~3日(日)静岡県袋井市月見の里学遊館今回は袋井市に行ってまいりました。11年ぶりです。前回の記録を見てみると、当時は会場周辺に新しい住宅地が開発されていた時期で、「小学校の校舎の増築が間に合っていないらしい...
05/08/2025

【えほん展ご報告】
8月1日(金)~3日(日)
静岡県袋井市
月見の里学遊館

今回は袋井市に行ってまいりました。11年ぶりです。前回の記録を見てみると、当時は会場周辺に新しい住宅地が開発されていた時期で、「小学校の校舎の増築が間に合っていないらしい」という記述があります。そして「終始混みあったが、新しい世代らしく子どもたちが本に慣れておらず、しっかりした話がほとんどできなかった。」と記録しています。・・・何となく足が遠のいておりました。10年経って、少し落ち着いたかな、という期待もあって開催しました。
会場は、大きなショッピングモールの隣にあり、図書館にプールなども併設されています。夏休みです。市内の小学校や幼稚園、保育園、こども園に、いつもよりも予算を大きくしてチラシをたくさんお届けいたしました。夏休みが始まる前に届けないといけないので、いつもよりも前倒しの作業が少し大変でした。

さて今回、あまり楽しくないお話から書きます。

・・・私が不在の時に、会社に残念なお電話が入りました。袋井市の教育委員会からでした。
「各学校や幼稚園にチラシが届いたようですが、お配りできません。」
ちょっと悔しいので、教育委員会に問い合わせをしてみました。「ご担当の方を」とお願いすると、「特に担当は無いので、私が承ります。」とのこと、そして「市の後援があれば、配ることは出来ないが教育委員会のSNSで各家庭にご案内は出来ます。」とのことでした。30年以上この仕事を続けております。全国的に認知された “ヒーローショー” や “キャラクターイベント” に、市や商工会の後援が付いているのはよく見かけますが、市内に籍を持たない、我々のような無名の会社のイベントに、“無料で” 後援や協賛をいただけることはまずありません。
しかし、“ルール” なので仕方がありません。お電話口の方も、粛々と業務にあたられているだけなのです。 ・・・一応、会社の案内、イベントの内容と趣旨をすべて説明させていただいて、私たちが日々感じていること、是非知って欲しいことをお伝えし、「お配りいただけないのは仕方ないと思います。しかし、もしご関心があれば、“何が行われたのか” を見に来て欲しい。そして、しかるべき方、関心のありそうな方には、是非その旨をお伝えして欲しい。」とお願いしましたが、“担当ではない” その方は少し困っていらっしゃいました。当然ですね。お忙しいところ申し訳ありませんでした。

今回のようなことは、袋井市に限ったことではありません。ほとんどの市町村がこんな感じです。以前は、1回1回、事前に教育委員会や各学校にお電話をして、許可をいただいてからチラシをお送りするようにしておりましたが、今は、そうしておりません。そして実は、私たちの趣旨を汲んでくださる “現場の” 先生方からは、「それが正解ですね。」というお声もたくさんいただいております。
また、「文化会館」や「市民ホール」など、市の施設をお借りするにしても、私たちのような、ボランティアではない文化催事には、まだまだ古いルールの壁があります。お客様からリクエストがあって開催したくても、開催できない街もたくさんあるのです。・・・一方で、非常にウェルカムな街もあります。行政から、「私の街に来てください。会場費は無料で、PRも市の広報で可能です。」「○〇にも配りたいので、チラシを追加で送ってください。」ということも、まったく無いわけではありません。そしてそういった街では、来て下さる子どもたち、大人の皆さんの様子、そして、駅前の元気さが違うことにも気付かされてきました。

・・・子どもたちの問題や子育て世代の大変さ、教育格差、福祉の問題、どこの自治体も、人口減少や予算のない中で、本当に真剣です。しかし、そういった課題に対して、実は「読書」がかなり有効であることを本当に理解しているところは決して多くないと思います。地域を上げて、学校や図書館ではなく「家庭内の」そして、「親子の」読書の時間を増やすことがどれほど有効か、そしてどれだけ、子育て世代の心の負担、経済的負担を軽減してくれるかを、本当に理解して本気で取り組む自治体に増えて欲しいと思います。またそういう国であって欲しいと思います。そんなに大きな予算は必要ない取り組みです。それで成功した事例を、国内にも海外にも(個人の家庭にも)少なからず知っています。

ポジティブな楽しいご報告です!
とっても素敵なかわいい女の子をご紹介します。

今回はかなり寂しい3日間でした。当然ですがチラシよりも、SNSの広告からのお客様が多くなりました。そして、半分以上が、お隣の掛川市や磐田市、森町、少し離れた浜松市からとなってしまいました。
・・・浜松市天竜区から、誘い合って来てくださった2組のご家族、小学校6年生のお友達同士に、そのお父さんお母さん、それぞれ兄妹は2人と3人、子どもたちはみんな本好きで、とても楽しく聞いてくださいました。ニコニコと笑ってくださって、打てば響くようなブックトークが楽しく盛り上がりました。お聞きすると、お住まいは旧天竜市、かなり山奥です。今でも、学校の体育の時間に川で泳ぐそうです。ゲームやスマホばかりではない、その他の豊かな遊びも知っていらっしゃる子どもたちでした。
大人の皆さんも、楽しそうに聞いてくださいました。そして、「今はご家庭が本を買わなくなったこと、かつては親たちがそういったものを買って並べてくれていたこと、その頃の子どもたちが今とは少し違ったこと、また、今我々は、実は本以外の贅沢には、かなりお金が使えていること」といった話に共感してくださって、話が膨らんでおりました。ちょっと膨らみ過ぎて、以下のような話になりました。
「政治の場面でも、“今は貧しく苦しいので、すぐに年収を上げます。” とばかり言うのではなく、“すぐに年収は上がりません。” と正直に言って欲しい。しかし少し落ち着いて考えてみれば、一般的には、今我々は十分に豊かで、そこに気付いた上で、個人も、国も、本当に必要なこと、必要な人たちにお金を振り分けて、“本当の貧しさ” を無くしていきましょう。政治も本気でそれに取り組むから、国民の皆さんも、少し協力してください。少しずつ、確実に豊かになって行きましょう。なんてことを言う人に出てきて欲しいですね・・・。」
・・・お母さんが笑いながらおっしゃいました。先の参議院議員選挙の時のことだそうです。10歳の女の子が、ご家族に「今日は大事な話があります。家族会議です。」と招集をかけられたのだそうです。そして、演説されたそうです。
「私は “お金の無い” 国を作ります。色々見ていると、すべてはお金のせいだと思います。ママが忙しいのもお金のせいです。だからお金を無くせばいいのです。私は、お金が要らない国の仕組みを作りたいと思います。」
お子さんは、身の回りに見つけたいくつかの “お金のせい” の例を上げながらおっしゃったそうです。ニュースや政見放送などを、ご家族で一緒にご覧になっていらっしゃるご家庭ならではのエピソードですね。

もちろん、世の中はそんなに単純ではありません。しかし、子どもの頃の、この無邪気でストレートな理想を、忘れないで大人になって欲しいと思います。「子どもの頃には、そんなことを言ってたなあ。」でいいので、この気持ちを大切にしたまま、矛盾に満ちた世の中で、お仕事に取り組む大人の人になって欲しいと思います。そんな子どもたちが、政治や経済、そして毎日の生活、社会の様々な現場で活躍して欲しいと思います。

・・・さて次回は、8月9日(土), 10日(日)、岡山県岡山市「岡山芸術創造劇場 ハレノワ」で開催します。ご予約が好調なので、少しお席を増やします。お好きな皆さん、ぜひ遊びに来てください。お知り合いの方には、是非お知らせください。
詳しくは、https://www.gaikokuehon.com

【えほん展ご報告】7月26日(土), 27日(日)福島県喜多方市喜多方プラザ文化センター今回は喜多方市に行ってまいりました。喜多方市は、福島県会津地方の北部、県境にある人口4万1千人ほどの小さな街です。ラーメン、そして蔵の街として有名ですね...
30/07/2025

【えほん展ご報告】
7月26日(土), 27日(日)
福島県喜多方市
喜多方プラザ文化センター

今回は喜多方市に行ってまいりました。喜多方市は、福島県会津地方の北部、県境にある人口4万1千人ほどの小さな街です。ラーメン、そして蔵の街として有名ですね。16年ぶりとなりましたが、実は過去2回の開催でとても盛況で、その後に市内や周辺の教育現場に絵本を紹介して回った時にも、とてもポジティブな反応がいただけておりました。県内の他の地域のえほん展で「福島県で一番反響がいいところはどこですか。」と聞かれたら、いつも一番に名前を上げてきた街です。
しかしこの10年、全国でスマホが子どもたちにも普通に届くようになって、最近はSNSも浸透し、本はほとんど読まれなくなりました。喜多方市だけでなく人口が少ない地域での開催は、かなり躊躇してしまいます。16年ぶり、かなり不安もありながら、しかし、少しの期待も抱いての開催でした。

残念ながらとても寂しい2日間になってしまいました。少ないお客様に、「実は貸し切りなんです。」「これで全員なんです。」とご挨拶をして、かなり驚かれてしまう時間が半分ほどになりました。
・・・寂しい会場では、賑やかな楽しい雰囲気を期待して来られた本好きの皆様が、いつもややショックを受けられます。そして、「かなり混みあうと思って、急いで予約したんです。」とか、「広告に気付いたのが昨日だったので、もう席が空いてないかな、と思って慌てて予約したのですが・・・」などと口々におっしゃいます。また「色々声をお掛けしたのですが、皆様思った以上にご興味が無いようで・・・」という残念そうなお言葉にもよく出会います。
最近は「本離れは深刻です。」というよりも、「本は全く読んでいない。」という方が普通になっていることを感じます。ご家庭内に本を読むような環境がほとんど無いこと、本が並んでいないことに、多くの皆様が全く疑問を持たれていません。というよりも、そんなこと考えてもみなかった、という方も少なく無いのではないでしょうか。かつての子ども部屋には、図鑑や百科事典、物語全集などが並び、それが決して無駄ではなかったことを、ほとんどの方は忘れていらっしゃいます。(まあそれも、ゲームやスマホや無かった!からこそなのですが・・・)

実は今年に入ってから、過去に反響が良かった街、たくさんお客様が集まってくださった街、しかし人口が少なく、しばらくお伺いしてなかった地方の小さな街での開催を増やしてみました。やはり多くの地域で、お客様は集ってくださいませんでした。本離れがここまで進んでしまうと、やはり人口の少ない地域では、私たちのようなイベントの開催は難しくなってしまうのでしょうか。
以前にも書きましたが、ゲームやスマホ、SNSといった、すぐに楽しめる分かりやすいものは、都市も地方もまったく関係なくすぐに広がります。しかし、そうでないものは、地方にどんどん届かなくなっています。そして、地方の子どもたちの方が、今流行りのキラキラした強いモノに、無防備に飲み込まれてしまうスピードが速いとさえ感じています。
かつては、田舎の子どもたちは、たとえ本など読んでいなくても、豊かな環境の中で、本を読むような観察力や想像力、そして創造力を発揮して遊ぶことが出来ました。むしろ、そういう力が無いと、楽しく遊べませんでした。しかし今は、そうでもありません。世の中が安全でなくなったり、気候が変わったりして、以前のように自由に遊ぶことは出来ません。そこに恐ろしく進化したゲームやスマホが届いています。そして、多くの大人の皆さんは、それをほとんど無意識に受け入れていらっしゃいます。私は、かつての豊かな田舎で生まれ、鍛えられながら育った者として、非常に危機感を感じています。

「本離れ」は “本を読まない” だけにとどまりません。
「読書」に限らず、“本を読む” ような遊び方、頭の使い方で過ごすことが少なくなっている子どもたちは、じっくり考えること、考えながら待つことが苦手です。また、“考える” の前に、絵本の どこに、どれだけ気が付くか、気が付かないのか。何を笑うのか、泣くのか。無反応なのか。恐ろしいほどに影響があります。そして当然、気付いたり感じたりするためには、そのお子さんがあらかじめ “どんなことを知っているか、どんなことに出会ってきたか” が大きく影響しますが、そんな、かつては普通の生活の中で、知らず知らずのうちに積み重なったはずの経験が、ほとんどの子どもたちに決定的に足りていないことに驚かされます。
教科書に出てくるまで「原爆」を知らないままの小学生、指の名前がスラスラと出て来ない高学年は、全く珍しくありません。その子たちの多くには、今、ウクライナやパレスチナで戦争が行われていて、多くの人々が苦しんでいる、というニュースも届いていません。そのことに、多くの大人の方は気付いていらっしゃらないのです。

「本を読むか、読まないか」は、そんな子どもたちの現状の一部分でしかありません。大切なのは、スマホやゲームの小さな画面から目を離し、イヤホンを耳から外して、普段の生活の中で、どれだけ身の回りのことや世の中の出来事に目を向けて、どれだけ他の人の言葉に耳を傾けるか、ということだと思います。しかし「本をよく読む」ような暮らし方、環境を作ってあげることは、そういうことが自然に積み重なっていくことと、確実に繋がっています。
夏休み、今の子どもたちは、猛暑でお出掛けも控えなければならなくてちょっとかわいそうです。どうせ室内にいるのなら、この機会に、「絵本・読書」をきっかけにして、身の回りのことや世の中に目を向ける時間を増やして欲しいと思います。

さて次回は、8月1日(金)~3日(日)、静岡県袋井市「月見の里学遊館」で開催します。ご予約は・・・、ガラガラです。理由は分かっているのですが・・・。
お好きな皆さん、ぜひ遊びに来てください。お知り合いの方には、是非お知らせください。
詳しくは、https://www.gaikokuehon.com

住所

吉祥寺本町3-4/9
Musashino, Tokyo
180-0004

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