
17/09/2025
古屋力の「世界を知る」/いまなぜ野心的な国際連携が必要なのか ~気候危機やプラスチック汚染の問題解決に国際連携協働が必要な明白かつ合理的な根拠の検証~ 地球環境学者 古屋 力
「後にはただ極楽の蜘蛛の糸が、きらきらと細く光りながら、
月も星もない空の中途に、短く垂れているばかりでございます。」
(芥川龍之介『蜘蛛の糸』)
1. 「カンダタ」の含意
もう半世紀も昔の話ではあるが、小学生時代に芥川龍之介の『蜘蛛の糸』を読んだ
殺人や放火、強盗などあらゆる悪行に手を染め、死後は血の池地獄に落ちた罪人カンダタは、地獄で苦しみながら毎日を過ごしているが、生前に一度だけ、蜘蛛を殺さず助けたことがある。極楽の散歩中、蓮池を覗き見た釈迦は、苦しみもがくカンダタを見つけた。そして彼が一度だけ林で小さな蜘蛛を踏み殺さず助けたという善行を行ったことを思い出す。そこで、釈迦はカンダタを助けてあげようと思い、彼にめがけて一本の蜘蛛の糸を垂らした。カンダタは、早速、細い糸につかまって地獄から脱出しようと地上めがけて登りだした。しかし、ふと疲れて下を見ると数人の罪人たちが自分の下で糸をつかんで登ろうとしている。ただでさえ細い蜘蛛の糸、こんなに大人数でつかんでいたのでは途中で切れてしまうと思ったカンダタは、下の罪人たちに「この蜘蛛の糸はおれのものだぞ。下りろ。」と怒鳴った。その瞬間、糸はカンダタの真上で途切れてしまい、結局彼は地獄の底へ堕ちて行った。お釈迦さまは、自分だけが助かろうとしまた地獄へ堕ちていったカンダタを浅ましく思い、悲しみの中、蓮池から立ち去った。
(芥川龍之介の『蜘蛛の糸』)
続きはVane Onlineをご覧ください。
https://vane.online/2025/09/06/%e5%8f%a4%e5%b1%8b%e5%8a%9b%e3%81%ae%e3%80%8c%e4%b8%96%e7%95%8c%e3%82%92%e7%9f%a5%e3%82%8b%e3%80%8d%ef%bc%8f%e3%81%84%e3%81%be%e3%81%aa%e3%81%9c%e9%87%8e%e5%bf%83%e7%9a%84%e3%81%aa%e5%9b%bd%e9%9a%9b/
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